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百人一首【ひゃくにんいっしゅ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

百人一首
ひゃくにんいっしゅ
1人1首ずつ,100人の作品合計 100首を集めた秀歌選の一種。最も知られるのは『小倉百人一首』で,これは天智天皇から順徳天皇にいたる 100人の秀歌 100首から成り,歌がるたとして広く民衆の生活に浸透し,古典和歌普及立った。なお将軍足利義尚『新百人一首』をはじめ,「武家」「女房」「道歌」「英雄」などを冠した百人一首のが多数つくられ,江戸時代には歌がるたとして流行した。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ひゃくにん‐いっしゅ【百人一首】
100人の歌人の歌を1首ずつ選んで集めたもの。藤原定家の撰といわれる「小倉百人一首」が歌ガルタとしてよく用いられている。また、それに倣った種々のものがある。ひゃくにんしゅ。ひゃくにんし。→小倉百人一首[補説]

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とっさの日本語便利帳

百人一首
→「いつか必ず役に立つ! これだけは押さえておきたい!日本古典」の「小倉百人一首」

出典:(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」

世界大百科事典 第2版

ひゃくにんいっしゅ【百人一首】
〈ひゃくにんしゅ〉ともいう。100人の歌人の秀歌を1首ずつ集めたもの。またそれをかるたにしたもの。通常は藤原定家撰《小倉百人一首》(表,表(つづき)参照)をさすが,足利義尚撰《新百人一首》をはじめ,後世その形式や方法にならったものが数多くつくられた。《小倉百人一首》は,室町時代以来歌学宝典として尊重されてきたが,歌仙絵として100人そろったものは,鎌倉・室町両期を通じて見つかっていない。頓阿の《水蛙眼目(すいあがんもく)》のによれば,歌仙絵入りの百首が定家の嵯峨山荘にあったかのようであるが,この序文は一般に疑問が多いとされている。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

百人一首
ひゃくにんいっしゅ

歌仙(かせん)秀歌撰(せん)の一形態で、優れた歌人(歌仙)100人をあげて、1人につき1首ずつ、あわせて100首の優れた歌(秀歌)を選び出したもの。通常は『小倉(おぐら)百人一首』をさすが、広くはそれに倣った同形態の「異種百人一首」「変り百人一首」とよばれるものをもさしていう。

[小町谷照彦]

小倉百人一首

『小倉百人一首』は、三十六歌仙を選んだ藤原公任(きんとう)の『三十六人撰』や、100人の歌人の秀歌を歌合(うたあわせ)形式で並べた後鳥羽(ごとば)院の『時代不同歌合』などを継承しながら、藤原定家(ていか)が100人の歌人の秀歌を一首ずつ選び出したものである。定家の日記『明月記(めいげつき)』の文暦(ぶんりゃく)2年(1235)5月27日条に、定家がその子為家(ためいえ)の舅(しゅうと)の宇都宮頼綱(うつのみやよりつな)(蓮生(れんしょう))から依頼されて、その嵯峨中院(さがちゅういん)山荘の障子に貼(は)るために、天智(てんじ)天皇から藤原家隆(いえたか)、藤原(飛鳥井(あすかい))雅経(まさつね)に至る歌人の歌を色紙に書いて贈った、とある記事が『小倉百人一首』の成立に関連深いものとされ、それが『小倉百人一首』そのものの成立を示すという説と、その草稿本といわれる『百人秀歌』(『小倉百人一首』と97首が一致。後鳥羽院と順徳(じゅんとく)院の歌は含まない)をさすという説とがある。『小倉百人一首』が「小倉山荘色紙和歌」ともよばれるのは、定家が頼綱のために執筆してからのちに、その嵯峨小倉山荘用として自ら執筆したからだ、ともいわれる。また、最後の二首、後鳥羽院と順徳院の歌は為家がのちに補訂したものという説もある。『小倉百人一首』は、平安時代の歌人を中心に、奈良時代から鎌倉時代初期に至る歌人の秀歌を集めたもので、勅撰集でいうと『古今(こきん)集』から『続後撰(しょくごせん)集』までの歌が収められている。歌の内容としては、恋歌が43首で圧倒的に多く、四季歌は32首で、そのなかでは秋が16首でもっとも多く、雑歌(ぞうか)も20首(雑秋(ぞうあき)一首を含む)でかなり多い。艶麗(えんれい)な歌、情趣的な歌、人間劇的な歌などが選ばれている。作者は、男性79人(僧侶(そうりょ)13人を含む)、女性21人で、女流文学全盛時代を反映している面もある。ほぼ時代順に配列された秀歌は、王朝和歌史の精髄をみる感があり、日本人の自然や季節に対する感覚や美意識の原型、繊細で巧緻(こうち)な表現技巧や言語感覚などが随所にみいだされる。『小倉百人一首』は古典文学の代表的作品として広く享受され、まず二条(にじょう)家の和歌の秘伝として伝授され、『応永(おうえい)抄』『宗祇(そうぎ)抄』など数多くの注釈書が著され、近世に入っても、北村季吟(きぎん)の『百人一首拾穂(しゅうすい)抄』、契沖(けいちゅう)の『百人一首改観(かいかん)抄』、賀茂真淵(まぶち)の『宇比麻奈備(ういまなび)』、香川景樹(かげき)の『百首異見(いけん)』など本格的な注釈書が数多く記された。さらに、江戸時代中期ころから、とくに女子の古典入門書として普及し、「源氏物語巻々の歌(源氏香の図)」「三十六歌仙」などとともに、図入りの注釈を付し、女訓書・実用書的なものと合綴(がってつ)された大部なものなどが刊行された。一方、当時流行した遊戯具としてのかるたや絵双六(すごろく)の製作のなかで、「小倉百人一首かるた」もつくられた。また、「異種百人一首」も数多く、足利義尚(あしかがよしひさ)の『新百人一首』、二条良基(よしもと)に仮託した『後撰(ごせん)百人一首』、榊原忠次(さかきばらただつぐ)の『武家百人一首』『女房百人一首』、黒沢翁満(おきなまろ)の『源氏百人一首』、大森盛顕(もりあき)の『古今集百人一首(古今和歌集一首撰)』、近代に入っても『大全(たいぜん)明治新百人一首』『愛国百人一首』などがあった。パロディーの類も多く、幽双庵(ゆうそうあん)の『犬百人一首』、大田南畝(なんぽ)の『狂歌百人一首』などがあった。今日では『小倉百人一首』は、古典教材のほかに、家庭遊戯のかるたとして普及し、散らし取り、源平合戦、坊主めくりなどの遊び方があり、また、競技かるたとして広く行われている。

[小町谷照彦]

『島津忠夫訳注『百人一首』(角川文庫)』『大岡信訳注『百人一首』(講談社文庫)』『樋口芳麻呂校注『王朝秀歌選』(岩波文庫)』『有吉保訳注『百人一首』(講談社学術文庫)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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百人一首
ひゃくにんいっしゅ

藤原定家が、『古今集』から『新勅撰集』に至るまでの勅撰和歌集の中から選んだ秀歌選。百人の歌人から一首ずつ選び、ほぼ時代順に配列されている。内容は、恋歌が最も多く、掛詞や縁語を駆使した知的で技巧的な歌が多数を占め、晩年の定家の好みが反映されている。中世以降の歌壇で聖典視され、多くの注釈書が作られた。また、江戸時代に「歌かるた」となり、広く庶民に親しまれた。

(『日本語便利辞典(小学館)』より)

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ひゃくにん‐いっしゅ【百人一首】
〘名〙 百人の歌人の和歌を一首ずつえらび集めた歌集。また、それをカルタにしたもの。特に、藤原定家の撰といわれる小倉百人一首が有名。ひゃくにんしゅ。ひゃくにんし。ひゃくしゅ。
※随筆・戴恩記(1644頃)上「つれづれ草の内〈一通〉 百人一首のよみやう〈二通〉」

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ひゃくにん‐しゅ【百人一首】
〘名〙 (古くからのよみくせ) =ひゃくにんいっしゅ(百人一首)
※俳諧・紅梅千句(1655)三「ふかしや深し秋の田の露〈可頼〉 百人一首(ヒャクニンシュ)長き夜比(よごろ)に聞そめて〈貞徳〉」

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