@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

石灰窒素【せっかいちっそ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

石灰窒素
せっかいちっそ
calcium cyanamide
カルシウムシアナミド主成分とする窒素肥料カルシウムシアナミド窒素含量は 34.9%。石灰窒素はこの主成分のほかに石灰,炭素ケイ酸微量の鉄,アルミナを含み,窒素含量 23~24%の灰色の微粉末肥料としては酸性土壌に適し,速効性を特性とする。また病虫駆除の農薬としても使われる。日本では 1910年に初めて化学肥料工場で製造された。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

せっかい‐ちっそ〔セキクワイ‐〕【石灰窒素】
高温にした炭化カルシウム窒素ガスを通じて得られる灰黒色の粉末。カルシウムシアナミド炭素との混合物窒素肥料のほかメラミン樹脂原料などに利用。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

せっかいちっそ【石灰窒素 lime nitrogen】
窒素肥料の一つ。カルシウムシアナミドCaCN2と炭素との混合物からなる。鉱物質資源から乾式法で製造される窒素肥料として特色がある。1900年前後の数年間にドイツのフランク父子Adolf Frank,Albert F.およびカロNikodem Caroにより,製法の発見と肥料への提案がなされ,06年からイタリア生産が開始された。日本では08年に熊本県水俣で日本窒素肥料が工場を建設して生産を開始し,10年より市販をはじめた。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

石灰窒素
せっかいちっそ

カルシウムシアナミドCaCN2を主成分とする暗灰色の粉末または小粒の窒素系の肥料で、カーバイド(炭化カルシウム)臭があり、吸湿性をもつ。窒化炉でカーバイドと窒素とを反応させて製造する。石灰窒素は種々の点で他の肥料にはみられない以下のような特徴がある。

(1)アルカリ性で、カルシウム含量はだいたい炭酸カルシウムと等しく、土壌の酸性を中和する効果がある。

(2)窒素肥料としての肥効は硫安と同等(窒素19%以上)で基肥として使用する。主成分のシアナミドおよびジシアンジアミドの生物に対する毒性により微生物の活動が抑制されて肥効が多少遅延する。

(3)この毒性を生かして土壌中の病虫害(ザリガニ、線虫、ナス立枯病やキャベツ腐敗病の病原菌など)や雑草の防除にも使われる。しかし、種子に接触すれば発芽を阻害し、葉にかかれば枯れるので、注意が必要である。また人体にも有害なので、散布時には皮膚に触れたり吸入しないよう心がけなくてはならない。

[小山雄生]

『日本石灰窒素工業会編・刊『石灰窒素100年技術の歩み』(2001)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

せっかい‐ちっそ セキクヮイ‥【石灰窒素】
〘名〙 窒素肥料の一つ。カルシウムシアナミドを主成分とし、生石灰・炭素などを含む黒色の微粉末。カルシウムシアナミドは作物の生育に害があるが、土壌中で尿素となり、次いで微生物の作用で炭酸アンモニウムに化成される。水田などの病害虫や雑草の防除に用いる。石窒(せきちつ)

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

石灰窒素
セッカイチッソ
lime nitrogen

カルシウムシアナミドCaCN2の俗称.有機性窒素をもつ窒素肥料の一つ.カルシウムシアナミドを主体とし,ほかに炭素などを含む混合物.N 20~23%.成分はCaCN261%,CaO 20%,C 13%,SiO22%,Al2O32%,CaC22%,そのほかである.見掛け密度1.0~1.2 g cm-3.A. FrankとN. Caroが発見した(1895年)もっとも古い化学肥料.肥効は主成分が土壌中で分解し,窒素がNH3の形になることによる.粉末炭化カルシウムと窒素との高温反応(950~1200 ℃)でできる.

CaC2 + N2 CaCN2 + C + 285 kJ

反応開始温度は800 ℃ 程度で,反応熱を窒化炉から逃がさないようにすると反応が一部で起こり,以降は自燃する.可逆反応であり,一定の窒素分圧で平衡温度以上では逆反応が起こり,シアナミドが分解する.窒化炉から取り出した石灰窒素は黒色の塊で,粉砕して製品とする.肥料,農薬のほか,ジシアンジアミド系誘導体,チオ尿素系誘導体,シアン化物などの合成原料として用いられる.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

石灰窒素」の用語解説はコトバンクが提供しています。

石灰窒素の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation