@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

石英【せきえい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

石英
せきえい
quartz
SiO2 。六方晶系の鉱物。1気圧 573℃の条件でできる六方両錐の高温型石英β-quartzと,それ以下の温度でできる2個の菱面体と,六方柱の集形から成る低温型石英α-quartzとがある。低温型石英の形のよい結晶を水晶という。硬度7,比重 2.65,双晶が多く,日本式双晶が名高い。貝殻状断口,ガラス光沢,無色ないし白色であるが,不純物のため色がつく。強い圧電気性,熱電気性を有する。花崗岩,流紋岩,ペグマタイトなどの過剰の二酸化ケイ素をもつ火成岩の重要な構成鉱物の一つ。石英粒だけから成る砂岩,ケイ岩,鉱脈の脈石鉱物などとして広く産する。光学,理科学器具,ラジオの発振器などに用いられる。紫水晶,煙水晶,虎眼石,カルセドニー,チャート,ジャスパーなどは,色,形,結晶粒の大きさなどの違いによる石英の別名である。 (→瑪瑙 , 宝石 )

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

せき‐えい【石英】
二酸化珪素(けいそ)からなる鉱物。ふつうガラス光沢をもつ六方晶系の柱状か錐状の結晶で、透明なものを水晶という。花崗岩(かこうがん)・片麻岩などの主成分の一。装飾品・光学材料・ガラス原料などに利用。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

せきえい【石英 quartz】
化学組成SiO2。石英には低温型石英(α‐石英)と高温型石英(β‐石英)があり,1気圧の圧力のもとで低温型は約573℃まで安定で,高温型は約573℃から870℃まで安定である。天然に産する石英はすべて低温型である。火山岩のなかには高温型の結晶形を示すものもあるが,これも現在は低温型に転移している。なお,石英の結晶を一般に水晶と呼ぶ。
低温型石英
 三方晶系。低温型石英は一般に六角柱状で両端には錐面が発達している。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

せきえい【石英】
二酸化ケイ素からなる鉱物。六角柱状または錐状の結晶。無色ないし白色で、ガラス光沢がある。流紋岩・花崗かこう岩など多くの岩石の造岩鉱物、また砂・礫れきなどとして多量に存在。装飾品・窯業原料などに利用する。 → 水晶

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

石英
せきえい
quartz
重要な造岩鉱物の一種。長石類に次いで産出量が多い。石英には高温型と低温型がある。前者は高温石英high-quartzまたはβ(ベータ)石英beta-quartzとよばれ、1気圧では573~870℃で安定である。六方晶系に属し、柱面がほとんどなく、等価な六つの錐(すい)面からなる両錐状結晶として産することが多い。おもに流紋岩、石英斑(はん)岩など高温でできた酸性火山岩中にみられる。しかし高温石英も常温常圧に置かれると、外形のみそのままで、結晶構造は低温型に転移する。この転移は、高温型と低温型の結晶構造にわずかな違いしかないので容易におこる。したがって現在われわれが手にとってみる石英は鉱物学的にはすべて低温型のものである。低温型は低温石英low-quartzまたはα(アルファ)石英alpha-quartzとよぶ。三方晶系に属するため、6個の錐面は等価でなく、2種類の錐面が一つ置きに並ぶ。また普通、柱面が長く伸びている。結晶形の明らかなものを水晶とよぶ。普通、塊状ないし粒状で、花崗(かこう)岩、流紋岩など酸性火成岩、片麻岩、石英片岩など広域変成岩、砂岩など堆積(たいせき)岩、それらを切る脈と産状は広範囲に及ぶ。色は普通は無色であるが、種々着色したものや異種鉱物を含有するものにいろいろな名称がつけられている。玉髄、めのう、碧玉(へきぎょく)、虎目石(とらめいし)、血石(けっせき)、アベンチュリン、クリソプレースなどのほか、紅、紫、青、黄、黒、煙、鉄などの冠詞をつけてよぶ。鉄石英は微細な赤鉄鉱や針鉄鉱が分散して赤色もしくは黄褐色にみえる。
 石英はガラス原料をはじめ各種窯業原料として重要である。また上質のものは装飾品としたり、物性を利用したりすることも多い。石英の多形(同じ化学組成で原子配列が異なるもの)としては、鱗珪(りんけい)石、クリストバル石、モガン石、コース石、スティショバイトがある。クォーツの英名の由来はあまり明瞭(めいりょう)にわかっていないが、一説にはサクソン語のquerklufterzからきているとされている。このことばは16世紀の初期に鉱山で使われていたもので、金属鉱物が濃集している部分にある交差した石英脈を意味したらしい。ほかに古代スラブ語説、古代高地ゲルマン語説などがある。[松原 聰]
『葛生伸著『半導体・光産業をかげで支える石英ガラスの世界』(1995・工業調査会)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

せき‐えい【石英】
〘名〙 天然に産する二酸化珪素からなる鉱物。六方晶系。普通、錐状または柱状でガラス光沢を有し無色または白色を呈する。透明な結晶を水晶という。地表に広く分布し、流紋岩・花崗岩中に多量に産出する。ガラス・通信器機の材料、装飾などに用いる。
※読本・双蝶記(1813)六「孔雀石・緑青石・紺青石・石英(セキエイ)・琅玕・石牡丹・石木賊のたぐひも見ゆ」 〔魏志‐高堂隆伝〕

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

石英
セキエイ
quartz

SiO2.透明な結晶を水晶という.575 ℃ で,低温型のα石英から高温型のβ石英に転移する.前者は三方晶系で,空間群はP 3121とP 3221,格子定数 a0 = 0.4913,c0 = 0.5405 nm.密度2.65 g cm-3.後者は六方晶系で,P 6222とP 6422,a0 = 0.501,c0 = 0.546 nm,密度2.53 g cm-3 である.いずれの場合も対称面をまったく欠き,左水晶と右水晶とがあり,α-β間の転移では解消しない.結晶面の性質や,旋光性圧電気などもこれらの性質を反映している.硬度6.ガラス光沢で透明ないし半透明,無色,白色,黄色(黄水晶),紫ないし紅紫色(紫水晶),灰~淡黒色(煙水晶),淡紅色(紅水晶)などを呈する.ペグマタイト中から大きな水晶の結晶として産出するのをはじめ,石英脈として多く産出する.長石類,雲母類などともに,花こう岩,石英はん岩など岩石学的に酸性岩といわれるものを構成する主要な造岩鉱物である.石英にはへき開がなく,共軸双晶のブラジル式双晶,ドフィネ式双晶と傾斜軸双晶の日本式双晶など各種の双晶がある.アメジスト(紫水晶)が宝石として用いられるほか,準宝石および装飾用,光学用,発振器用,窯業原料など広い用途がある.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

石英」の用語解説はコトバンクが提供しています。

石英の関連情報

関連キーワード

二酸化ケイ素脱珪酸作用ケイ酸塩飽和シリコン窒化膜アルカリ石灰指数ニグリ値ラーセンの変化図蛇紋岩化作用酸性

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation