●硝安【しょうあん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
硝安
しょうあん
ammonium nitrate
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世界大百科事典 第2版
しょうあん【硝安】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
硝安
しょうあん
肥料や爆薬などの原料として使われる化学合成物質である。硝酸アンモニウムのことで、純粋のものは結晶水のない無色の結晶で、理論的な窒素の含量は35%である。しかし吸湿性が大きいため肥料用硝安には固結防止剤として界面活性剤や選択吸湿剤を添加するので、公定規格ではアンモニア性窒素、硝酸性窒素とも16%以上となっている。硝安は油と混合しただけで爆薬として使われるほど爆発性をもつので有機物との混合については注意が必要で、法的にも危険物の規制を受ける。しかし肥料としては生理的中性の速効性肥料であり硝酸もアンモニウムもともに作物に吸収され、土壌中に悪影響を残さないという環境保全型の優れた特徴がある。ただし、硝酸態窒素を含むので水田には適さず、野菜や果樹などの畑作物に適した肥料である。
[小山雄生]
『佐々宏一著『火薬工学』(2001・森北出版)』
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精選版 日本国語大辞典
しょう‐あん セウ‥【硝安】
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化学辞典 第2版
硝安
ショウアン
ammonium nitrate
硝酸アンモニウム(肥料)の略称.主成分NH4NO3,N = 32~34%.窒素肥料の一つ.アンモニアと硝酸とを常圧または加圧下で中和してつくる.常圧式では45% 硝酸にアンモニアを加える.中和熱で100~110 ℃ になる硝安液(65%)の一部を中和槽で再使用し,ほかを135 ℃ 以下の温度で蒸発して90% に濃縮する.加圧式では硝酸の沸点上昇のもとで中和反応を行わせ,中和熱を利用して槽内温度を155 ℃,4 atm に保つ(Fauser式).原単位は硝安1 t に対しアンモニア212 kg(100%),硝酸1480 kg(53%),肥効性はすぐれている.しかし,吸湿性と流亡性が大きいため,わが国では適さないが,配合肥料の成分として重要になった.防湿に工夫がなされ,油脂で覆ったり,石灰と混合して硝安石灰としたり,硫安(硫酸アンモニウム)を硝安の熱濃厚溶液に加えて硫硝安としている.無色,斜方晶.-18 ℃ 以下で正方晶,32.1 ℃ で別な斜方晶へ,84.2 ℃ で正方晶,125 ℃ で立方晶へと転移する.密度1.725 g cm-3.用途は窒素肥料,爆薬原料など.[別用語参照]化学肥料,化成肥料
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デジタル大辞泉
しょう‐あん〔セウ‐〕【硝安】
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