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硫化亜鉛【りゅうかあえん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

硫化亜鉛
りゅうかあえん
zinc sulfide
化学式 ZnS 。天然には閃亜鉛鉱として産出し,重要な亜鉛の資源鉱物となっている。純度の高い単結晶は無色透明で,粉末白色ないし灰色,または黄色。水分を含むときは空気中で徐々に酸化され,硫酸亜鉛となる。 1180℃で昇華する。水,アルカリに不溶,鉱酸に可溶。白色顔料として,油布,リノリウム皮革,歯科用ゴムなどに使用される。適当な不純物を添加した硫化亜鉛は紫外光を照射するとケイ光を発するので,古くからケイ光体として利用されている。発光色は不純物の種類によって変えることができる。電子ビームによっても発光するので,テレビなどのブラウン管のケイ光面に塗布されている。カラー用ブラウン管の青色は銀を,緑色は銅とアルミニウムをそれぞれ添加した硫化亜鉛の発光である (→II-VI族化合物半導体 ) 。また少量のラジウムあるいはトリウムを混ぜて夜光塗料 (時計用) としても使用される。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

りゅうか‐あえん〔リウクワ‐〕【硫化亜鉛】
亜鉛の硫化物。白色の固体。天然には閃(せん)亜鉛鉱として産する。白色顔料・蛍光体などに使用。化学式ZnS

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

りゅうかあえん【硫化亜鉛 zinc sulfide】
化学式ZnS。2種の結晶形を有するが,それぞれ天然に産し,またその結晶構造を代表する名称となっている。転移点は1020℃で,低温形が立方晶セン亜鉛鉱型,高温形が六方晶ウルツ鉱型である。立方晶はセン亜鉛鉱として天然に産する。硫黄原子が六方最密パッキングをしているとみなされる。格子定数a=5.4093Å(26℃)。Zn,Sともに相手の原子が正四面体配位をしている。Zn―S原子間距離は2.36Å。白色,比重4.08,屈折率2.368。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

硫化亜鉛
りゅうかあえん
zinc sulfide

亜鉛の硫化物。天然には閃(せん)亜鉛鉱として、またまれにウルツ鉱として産する。硫酸亜鉛水溶液に硫化アンモニウムを加えるか、酢酸酸性亜鉛塩水溶液に硫化水素を通ずると沈殿する。無色の粉末。結晶は2変態があり、低温型(β(ベータ)型)が閃亜鉛鉱型構造で、結合間隔Zn-S 2.35オングストローム、高温型(α(アルファ)型)がウルツ鉱型構造で、結合間隔Zn-S 2.36オングストローム。これらの間の転移温度は1020℃。水にほとんど不溶。新しくつくった沈殿は希無機酸によく溶けるが、古いものは溶けにくくなる。硫化水素を含む水で長時間処理するとコロイドとなって分散する。水を含んだ状態では空気中で徐々に酸化されて硫酸亜鉛を生ずるが、灼熱(しゃくねつ)乾燥すると空気中で安定。

 人工でつくったものは粒子が細かく白色顔料として用いられる。とくに硫酸バリウムと混ぜリトポンとしてペンキ、リノリウム、ゴムなどに広く用いられる。また硫化亜鉛に微量のラジウムを加えて広く蛍光体として用いられる。

[中原勝儼]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

りゅうか‐あえん リウクヮ‥【硫化亜鉛】
〘名〙 硫黄と亜鉛の化合物。化学式 ZnS 白色の結晶または粉末。

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

硫化亜鉛
リュウカアエン
zinc sulfide

ZnS(97.47).天然には,せん亜鉛鉱として産出する.ウルツ鉱としてもまれに産出する.室温では,ウルツ鉱型構造よりもせん亜鉛鉱型構造のほうが安定である.転移温度1020 ℃.亜鉛と硫黄の直接結合または亜鉛塩水溶液に硫化アルカリを加えると得られる.酢酸イオンの存在下で酸性硫化水素を通じても白色沈殿(無晶形)として得られる.新しい沈殿は希薄な強酸に溶けるが,放置すれば重合して不溶となる.せん亜鉛鉱型は密度4.08 g cm-3.ウルツ鉱型は密度4.09 g cm-3.水にほとんど不溶.空気中で赤熱するとZnOとZnSO4との混合物となり,空気の流通を十分にするとZnOだけが生じる.白色顔料リトポン(ZnSとBaSO4の混合物)の原料や蛍光体として蓄光顔料,夜光塗料,光触媒,殺真菌剤,X線蛍光画面,半導体レーザー結晶材料などに用いられる.[CAS 1314-98-3]

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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