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硫砒銅鉱【りゅうひどうこう】

日本大百科全書(ニッポニカ)

硫砒銅鉱
りゅうひどうこう
enargite
銅の鉱石鉱物の一つ。ある種の熱水鉱床、黒鉱鉱床などに産し、日本での前者の例としては北海道札幌市手稲(ていね)鉱山(閉山)、後者の例としては青森県下北(しもきた)郡川内(かわうち)町(現、むつ市川内町)大揚(おおあげ)鉱山(閉山)などがある。アメリカではいわゆる斑岩(はんがん)銅鉱床中に多量に産する。
 ルソン銅鉱とは同質異像関係にあるが、安定関係については明らかでない。鉱物の場合では、ある温度・圧力の範囲内でその状態変化が起こらないとき、その範囲を安定領域という。これを超えて変化が発生した場合は別の物質が出現するが、この際の元の物質と新たに出現した物質の関係のことを安定関係という。たとえば、針銀鉱(化学式Ag2S)という鉱物は179℃以下では単射晶系に属する原子配列をもつが、これ以上では立方晶系の原子配列のものに転移する。この際の両者の関係を示すのに、前者はAg2Sの低温相にあたり、これは179℃で高温相に転移するという「安定関係」にあるという。
 硫砒銅鉱の自形は斜方柱状で、柱面上によく条線が発達する。長野県佐久(さく)町本郷鉱山(閉山)では長さ5センチメートルに及ぶ良晶を産した。類似組成の砒四面銅鉱と比較して、より高い硫黄(いおう)蒸気圧の下で生成される。英名はギリシア語の「明瞭(めいりょう)」に由来し、その完全な劈開(へきかい)の発達にちなむ。[加藤 昭]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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