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磁鉄鉱【じてっこう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

磁鉄鉱
じてっこう
magnetite
Fe3O4 。等軸晶系,鉄スピネル族の鉱物。マグネタイトともいう。結晶は八面体,十二面体,八面体と十二面体の集形など。普通小さい粒状,塊状をなす。硬度6,比重 5.18。金属光沢,鉄黒色,条痕黒,不透明。強い磁性を有し,天然磁石となる。マグネシウム,チタニウム ( TiO2 6%まで) ,マンガン (3.8~6.3%;マンガン磁鉄鉱) を含む。酸素中で加熱すれば 220℃で,赤色酸化鉄に変化するが,磁性や結晶構造に変化はない。 550℃で結晶構造が赤鉄鉱に変化し磁性も消失する。磁鉄鉱は大部分火成岩中に副成分鉱物として散点的に産し,火成岩の接触変成帯に塊状をなして産する。海浜黒砂には多くの磁鉄鉱粒が含まれている。点在する磁鉄鉱の結晶は結晶片岩中にも普通にみられ,古期の変成岩中に鉱層がレンズ状をなして産する。鉱床としては,接触交代鉱床などに産する。鉄の重要な鉱石鉱物スウェーデンキルナやイェリバレは世界最大の磁鉄鉱鉱床である。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

じ‐てっこう〔‐テツクワウ〕【磁鉄鉱】
酸化物からなる鉱物。黒色光沢があり、強い磁性をもつ。等軸晶系。多くの火成岩に副成分鉱物として含まれ、接触交代鉱床砂鉱床などに産する。主要な鉄鉱石マグネタイト

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

じてっこう【磁鉄鉱 magnetite】
赤鉄鉱とともに鉄の重要な鉱石鉱物。化学組成はFe3O4でFe2+とFe3+を1:2のモル比で含んでいる。Fe2+はMg,Zn,Mn2+などによって置換され,Fe3+はAl,Cr,Mn3+,Vなどによって多少置換される。立方晶系。通常は正八面体,塊状,粒状でもろい。色は黒色ないし黒褐色。不透明,金属光沢。モース硬度5.5~6.5。比重5.175。条痕は黒色。鉱物中で最も強い磁性を示す。火成岩および変成岩の生成温度範囲の大部分で,安定な鉄の酸化鉱物は磁鉄鉱である。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

磁鉄鉱
じてっこう
magnetite

酸化鉱物の一つで、スピネル族鉱物の一員。鉄の重要な鉱石鉱物。正マグマ性鉱床、変成鉱床、堆積(たいせき)鉱床、漂砂鉱床(いわゆる砂鉄)、接触交代鉱床(スカルン型鉱床)中などに産するほか、各種火成岩、変成岩、堆積岩、超塩基性岩などの少量成分鉱物としても産する。まれにほとんど磁鉄鉱からなる溶岩の存在も報告されている。自形は八面体、斜方十二面体をはじめ複雑なものが多いが、結晶片岩や超塩基性岩中のものは単純、接触交代鉱床中のものは複雑という傾向がある。

 日本で鉱床として多産したものは接触交代鉱床が多く、岩手県の釜石(かまいし)鉱山(閉山)、奥州(おうしゅう)市江刺(えさし)区の赤金(あかがね)鉱山(閉山)、岡山県高梁(たかはし)市川上町山宝(さんぽう)鉱山(1999年金平(きんぴら)鉱山と合併し金平山宝鉱山と改称。備中町)などが有名である。鉄・銅などの硫化物を伴うことが多く、脈石鉱物として共存するものは、正マグマ性鉱床ではチタン鉄鉱、鉄苦土鉱物、蛇紋石など、変成鉱床では石英、角閃(かくせん)石、緑泥石、赤鉄鉱など、接触交代鉱床では方解石、緑簾(りょくれん)石、灰鉄(かいてつ)ざくろ石などである。強い磁性があるとされるが、純粋なものは磁性はない。

[加藤 昭 2017年5月19日]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

じ‐てっこう ‥テックヮウ【磁鉄鉱】
〘名〙 鉄の酸化物を主成分とする磁性の強い鉱物。少量のチタン、マンガンなどを含み、黒色、等軸晶系。砂状、粒状、塊状などで正マグマ鉱床、接触鉱床などに、また河床などに砂鉄として産する。電気伝導性をもち、製鉄原料として重要。マグネタイト。磁鉄。〔鉱物字彙(1890)〕

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化学辞典 第2版

磁鉄鉱
ジテッコウ
magnetite

Fe3O4.ひし形十二面体または正八面体の結晶として,また粒状または塊状として産出する.立方晶系,空間群 Fd3m.格子定数 a0 = 0.834 nm.単位格子中に8個の基本組成が含まれる.密度5.2 g cm-3.硬度6.金属光沢で不透明,黒色,条痕も黒色.フェリ磁性が強い.鉱物のなかで最強磁性体密度が大きいうえに,風化作用に強いため,濃集・堆積して大きな鉱床となることが多い.また,砂鉄としても濃集する.赤鉄鉱とともに鉄の重要な鉱石である.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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