●社会小説【しゃかいしょうせつ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
社会小説
しゃかいしょうせつ
social novel
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デジタル大辞泉
しゃかい‐しょうせつ〔シヤクワイセウセツ〕【社会小説】
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世界大百科事典 第2版
しゃかいしょうせつ【社会小説】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
社会小説
しゃかいしょうせつ
文芸用語。日清(にっしん)戦争(1894~95)後、観念小説や深刻小説が人情、世間の特殊相誇張に傾くのをみて、『国民之友』は1896年(明治29)10月号に「社会小説出版予告」を掲げ、「社会、人間、生活、時勢といへる題目」の創作化による「文壇革新」を唱えた。文壇、論壇の広範な反応を整理して『早稲田(わせだ)文学』が、労働社会、下層社会の真相を写し、広く政治、宗教にわたる大型の社会小説像を描き、金子筑水(ちくすい)の『所謂(いわゆる)社会小説』(1898)がこの論を進めた。内田魯庵(ろあん)の『くれの廿八日』(1898)が社会小説の代表作として迎えられたが、『社会百面相』(1902)の政界風刺は政治家主体批判を欠き、近代政治の核心をつかなかった。金子春夢(しゅんむ)『清水越(しみずごえ)』(1896)も、人間像の不鮮明な大型小説に終わった。社会小説観は小栗風葉(おぐりふうよう)『政駑(せいど)』(1899)、後藤宙外『腐肉団(ふにくだん)』(1899)に継承され、徳冨蘆花(とくとみろか)の『不如帰(ほととぎす)』(1898~99)、『思出の記』(1900~01)、『黒潮』(1902)に総合され、社会主義小説へと展開した。
[中村 完]
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精選版 日本国語大辞典
しゃかい‐しょうせつ シャクヮイセウセツ【社会小説】
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