●神体【シンタイ】
デジタル大辞泉
しん‐たい【神体】
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世界大百科事典 第2版
しんたい【神体】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
神体
しんたい
神霊の宿る物体のことで、それは神そのもの、神の本体として礼拝の対象物となる。御霊代(みたましろ)、御正体(みしょうたい)、霊御形(みたまのみかた)ともいう。神籬(ひもろぎ)、磐境(いわさか)、磐座(いわくら)に神霊を招き、それを礼拝の対象物として祭祀(さいし)を行うことは、古典にもみえ、祭祀遺跡としても認められる。また、聖なる山を神体山と称して礼拝したり、特別な滝や泉を祭祀の対象となしている。これらはいずれも自然物であるが、礼拝者にとっては神体とみなされる。社殿内の神体は、鏡が多い。神像彫刻や神像画、あるいは玉や石もある。そのほか弓、矢、剣(つるぎ)、矛(ほこ)などがあり、これらは兵器といわれるが、祭祀具の一種である。仏・菩薩(ぼさつ)や沙門(しゃもん)像を神体とした場合もある。これは本地垂迹(ほんじすいじゃく)思想によるもので、多くは祭神の本地仏である。特殊な例では釜(かま)や枕(まくら)、鈴、笏(しゃく)などを神体としている神社もある。また、木札に神名を記して神体とする場合もある。1868年(慶応4)の神仏分離令以後は、御幣(ごへい)を神体とする神社が増えた。一般に現在の神社は御幣を神体としている。このように、さまざまな神体があるが、とりわけ鏡は代表的で、一名御正体とよばれる。鏡面に神道(しんとう)的な図像や仏・菩薩像や権現(ごんげん)像などを毛彫りにした優品もある。なお、神体を納める容器を樋代(ひしろ)ないし璽筥(しるしのはこ)と称し、樋代を安置するものを船代(ふなしろ)という。
[三橋 健]
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精選版 日本国語大辞典
しん‐たい【神体】
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