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神学【しんがく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

神学
しんがく
theologia
語源ギリシア語の theologiaは,プラトンアリストテレス以前は神々の物語であり,アリストテレスでは epistēmē theologikē (神学) の学 epistēmēを省略して形容詞 theologikēを名詞化して神学を味した。この語はやがて異端的神論というほどの意でキリスト教に採用され,のち聖書論と並んでキリスト教神学を意味するようになった。また神学はキリスト以外の宗教の場合にも用いられるようになり,イスラム教ユダヤ教などそれぞれの神学が存在する。こうして神学は信仰の学として絶対的超越者たる神に対する信仰を守りつつ学的体系的認識を深めてゆくものであり,啓示的真理を前提とする点において哲学やほかの諸科学と決定的に異なる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

しん‐がく【神学】
宗教、特にキリスト教において、その教理を体系化し、信仰の正統性や真理性、また、その実践について研究する学問

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

しんがく【神学】
有神論をとる個別宗教の信仰や教義をその立場で研究する学問。日本語では神典,神道を研究する学問をさしたが,現在では英語theologyの訳語として主としてキリスト教神学をさして用いられる。theology(ドイツ語Theologie,フランス語théologie)はギリシア語のテオスtheos(神)についてのロゴスlogos(言論,教え,説明)を原義とするテオロギアtheologiaに由来する。この語は元来ギリシア宗教の神々について神話論的に物語ることを意味した。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

しんがく【神学】
特定の宗教を信仰する立場から、その宗教の教義や信仰について研究する学問。特に、キリスト教の神学についていわれることが多く、そこには聖書神学・歴史神学・組織神学・実践神学などの各部門があり、キリスト・終末・救済・宣教などが論じられる。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

神学
しんがく
特定の宗教、宗派の立場にたって、その信仰内容や対象、根拠などを論じ、またその信仰生活に関連する諸問題について反省的かつ体系的に研究する学問。[田丸徳善]

概念と歴史

神学という語はtheologyまたは同義の近代ヨーロッパ語からの訳語であるが、この原語そのものが、長い歴史的過程に由来するいくつかの位相を含んでいる。語源であるギリシア語のテオロギアtheologiaは、「神(々)についてのことば」をさし、ほぼ今日の「神話」に近い。たとえばアリストテレスは、ホメロスやヘシオドスなどの神話文学者を神学者と名づけ、彼が自然学者とよぶ哲学者たちから区別した。もっとも彼は、他方、存在の最高の認識としての形而上(けいじじょう)学を「神学」theologikとも称したが、全体としては神学=神話の意味が強かったとみられる。ともあれ、ギリシアでは、神話と哲学との両面を包括する神学の概念は成立しがたかったといえる。
 こうした前史をもつテオロギアの語は、他の多くの概念とともにキリスト教に摂取されて、しだいに定着した。しかし、その内容はキリスト教の基本的な教えというほどの意味であって、「聖なる教説」sacra doctrina、「信仰の教説」doctrina fideiという表現と異なったものではなかった。これに対し、学問としての神学が現れてくるのは、概していえば盛期スコラ学の時代からであって、それは中世における大学の成立とも関連している。すなわち、13世紀前半ごろから、パリなどの大学で「神学」ないし「神学部」facultas theologicaという呼称が用いられるようになったとされる。もちろん、それによってただちに「聖なる教説」が死語になったわけではないが、ほぼこのころ以降、弁証的な学問としての神学の概念が成立し、現在に至ったものとみてよいであろう。[田丸徳善]

適用範囲

前記のような歴史の背景からして、「神学」という術語の適用にあたっては、いくつかの点に留意しなければならない。第一は、それが教説(宗教思想)そのものと、それについての学問的反省との2要素を含んでいることである。しかも、両者の関係は時とともに変化する。ある時代の反省の産物は、やがて反省さるべき対象たる教説そのものに転化する。このことは、次に、神学概念の遡及(そきゅう)的な使用の問題とかかわる。学問としての神学は比較的新しく中世以降のものといえるが、それはしばしば以前にさかのぼって用いられている。たとえば「パウロ神学」「預言者の神学」などである。これらは「パウロの宗教思想」「預言者の教え」などというほどの意味と解して差し支えなかろう。さらに問題となるのは、その拡大適用である。上述のように、それは西欧的キリスト教の地盤でもっとも典型的に展開したものであるが、とくに近年、それ以外の宗教にも類比的に用いられることが多くなった。たとえば「イスラム神学」「神道神学」などといわれ、ときには「未開人の神学」という表現さえある。ただ、神の観念を中核としない仏教などについては、「神学」は不適切であるから、かわりに「教学」ないし「宗学」というのが通例である。[田丸徳善]

学問的性格

最初に掲げた定義は、すでにこの拡大された用法によるものであるが、この意味での神学の性格としていくつかの点が指摘できる。まず第一に、その対象からみれば、神学はつねに歴史的に特定の宗教を基盤とし、また資料として成立するものである。他の宗教について論及するとしても、それはこの特定宗教と関連する限りにおいてである。これは、原則として複数の宗教、あるいは宗教一般を対象とする宗教学や宗教哲学と異なる点である。このことは、第二に、その方法、つまり認識態度や目標とも密接にかかわっている。神学はある宗教への主体的な決断を前提とするから、いわゆる客観的ないし記述的な学問ではない。神学は信仰のあるべき姿を追求する「規範的」なものであるとか、伝統の権威に依存するとかいわれるのは、これを指摘したものである。ただそれは、あくまでもその基本的前提についてであって、実際の論議の過程で通常の合理的な基準を無視してよいという意味ではない。第三に、以上のことをやや別の角度からすれば、神学という作業はなんらかの伝統または世界観的共同体(キリスト教の用語でいえば教会)を背景として遂行されるものである。この作業の担い手である神学者は、その範囲や構成がいかなるものであれ、つねにそうした共同体において、またそれに向かって、信仰の内容を解釈することを任務とする。しかし、共同体の置かれた社会的、文化的な状況は、けっして固定したものではなく、絶えず変わりゆくものでもある。神学が不断に新しい課題に直面し、自らを形成してゆくその歴史性は、ここに由来する。[田丸徳善]

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精選版 日本国語大辞典

しん‐がく【神学】
〘名〙
① 神道に関する学問。
※浮世草子・元祿大平記(1702)七「当時神学のほまれあるは、下御霊の板垣民部、高田未白」
② 宗教上の神、特にキリスト教の真理について、信仰の立場から理論的に研究する学問。神理学。〔哲学字彙(1881)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版

神学
しんがく
theology
宗教上の信仰内容を合理的に解釈し,説明しようとする学問
キリスト教では,ギリシア・ローマの異教や,異端と対決する中から生まれ,アウグスティヌスが体系づけ,トマス=アクィナススコラ哲学として大成した。ルター,カルヴァンがプロテスタントの立場から新しい神学を唱え,現代にあっては,キェルケゴールバルトらがこれを発展させた。キリスト教以外でも,類比的にイスラーム神学・ユダヤ教神学などと使われる。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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