●神楽【かぐら】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
神楽
かぐら
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神楽
かぐら
(1) 御神楽 内侍所御神楽ともいい,平安時代に始まった。毎年 12月中旬,宮内庁楽部の楽師によって,宮中賢所の前庭で庭燎を焚いて行なわれる。神楽歌を独唱,斉唱することが主体で,今日では庭火,韓神(からかみ),千歳,早歌,其駒など 12曲を,神楽笛,篳篥,和琴,笏拍子を奏してうたう。全体を人長(にんじょう)が統率し,韓神と其駒の曲では人長がサカキの枝に輪のついた採物を持って舞も舞う。
(2) 里神楽 その形態により (a) 巫女神楽,(b) 出雲流神楽,(c) 伊勢流神楽,(d) 獅子神楽などに分類される。(a) は巫女自身を神座とするもので,天岩戸の前で舞ったアメノウズメノミコトの舞が,その始源を語るとみられる。本来神憑りして託宣することを目的としたが,しだいに神憑りの前に舞う舞が儀礼化・様式化して,各地の大社などで行なわれている。(b) は島根県松江市鹿島の佐太神社の御座替祭(ござがえまつり)に発するとされる。御座替祭では素面の採物舞である七座神事と式三番,着面の神能が合わせてとり行なわれ,佐陀神能と総称される。今日,岩戸神楽,神代神楽などの名で呼ばれるものがそれで,高千穂神楽,伊予神楽,有田神楽,江戸神楽などもこれに属する。(c) は伊勢神宮で行なわれた湯立神楽(→湯立神事)がもとで,湯釜の周囲で素面,着面の舞が舞われる。愛知県東栄町や豊根村を中心とした花祭,長野県天龍村の冬祭,長野県飯田市などの霜月祭や,秋田県横手市にある保呂羽山の霜月神楽(→霜月祭)などがこれにあたる。(d) は獅子頭を御神体とし,お祓(→祓)や火伏せの祈祷をするもので,早池峰神楽などの東北の山伏神楽,番楽,能舞では,獅子が各戸を祈祷して歩いたのち,獅子舞のほか能風の曲が演じられる。ほかに伊勢や尾張の太神楽など。
(3) 能の囃子事(→囃子)の一つ。女神または巫女の舞の伴奏音楽。能笛,小鼓,大鼓によって奏される。
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デジタル大辞泉
かぐら【神‐楽】
1 神をまつるために奏する舞楽。宮中の神事芸能で、先行の琴歌神宴(きんかしんえん)などに、石清水八幡(いわしみずはちまん)などの民間の神遊びを取り込み、平安時代に内侍所御神楽(ないしどころみかぐら)として完成。楽人は左右の本方(もとかた)・末方(すえかた)の座に分かれ、歌い奏し、主要部分では舞を伴う。御神楽(みかぐら)。
2 諸社、民間の神事芸能で、神を迎え、その御魂を人々の体内にいわいこめる一連の儀礼中に行われる歌舞。採物(とりもの)神楽(出雲(いずも)神楽・巫女(みこ)神楽)・湯立(ゆだて)神楽(伊勢神楽)・獅子(しし)神楽など、多くの系統がある。《季 冬》
3 能の舞事の一。女神・巫女などが幣束を持って優美に舞う。また、その囃子(はやし)。笛を主に、大鼓・小鼓・太鼓が特有の神楽の譜で演奏される。
4 狂言の舞事の一。また、その囃子。笛と小鼓の囃子で、巫女が鈴と扇を持って舞う。能の神楽とは別の曲。
5 歌舞伎下座音楽の一。能管・太鼓・大太鼓ではやす。3からの流用で、時代物の神社の場面などに用いる。本神楽。
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かぐら【神楽】
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世界大百科事典 第2版
かぐら【神楽】
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精選版 日本国語大辞典
かぐら【神楽】
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かみ‐がく【神楽】
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旺文社日本史事典 三訂版
神楽
かぐら
①宮中の神楽は鎮魂を目的とした呪術から発達し,音楽・舞踊としてまとまった。現存する神楽歌は約90首。
②民間の神楽は里神楽と呼ばれ,祭礼のとき行われる。いろいろな系統があるが,仮面をつけ音曲に合わせて舞う形が多い。
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