●神農本草【しんのうほんぞう】
世界大百科事典 第2版
しんのうほんぞう【神農本草 Shén nóng běn cǎo】
中国の陶弘景が《神農本草経》を編纂した時に用いた底本の一つで,上中下の3種に分類した365の薬品を収載した薬物書であったという。《証類本草》で黒地に白で表された大きい字の部分がこの書からの引用文であるが,陶弘景によって多少は変更された可能性がある。《神農本草》とは伝説上の帝王の神農が著した本草書の意味であるが,漢代の成立と考えられ,薬物治療の指針として当時の知識をまとめたものである。《神農本草経》と混同されることがある。
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