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私度【シド】

デジタル大辞泉

し‐ど【私度】
古代、官許を得ないで、得度して僧尼となること。自度。「私度僧」

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

しど【私度】

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

私度
しど

古代の法制用語。政府の許可を得ずに私的に人を得度(とくど)させる行為。対して、政府が人を得度させる行為は官度という。大宝律や養老律では、戸婚律私入道(ここんりつしにゅうどう)私度条で私度は禁じられ、私的に人を入道あるいは得度させた者に対しては、「杖(棒でたたく刑罰)一百」を科すと定められていた。これは唐の戸婚律の規定をそのまま継受したものである。私度によって僧となった者は、しばしば私度僧と呼ばれた。これまで、日本古代では私度僧は課役(かやく)を不正に逃れる者として厳しく取り締まられたと説かれてきた。しかし近年の研究によれば、私度が実際に取り締まられた実例はなく、杖一百に処された者は1名も確認できない。その反対に、政府に禁圧されなかった私度、褒章を受けた私度、私度として公文書に署名した者が確認でき、追加法を見ても、私度は実際には容認されていたと考えられる。なお課役が免除されるのは官度で、私度は免除されない。空海・景戒(きょうかい)・円澄(えんちょう)などは最初私度として活動し、のち官度に転じた。

[吉田一彦]

『諸戸立雄著『中国仏教制度史の研究』(1990・平河出版社)』『吉田一彦著『日本古代社会と仏教』(1995・吉川弘文館)』『佐藤文子著「古代の得度に関する基本概念の再検討―官度・私度・自度を中心に―」(『日本仏教綜合研究』8・2010)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

し‐ど【私度】
〘名〙
① 仏語。公(おおやけ)の許可(度縁)を得ないで、ひそかに僧尼となること。自度。
※令義解(718)僧尼「凡有私度。及冒名相代。并已判還俗
② 令制で、過所(通行証)を持たないで関所を通ること。
※律(718)衛禁「謂、无過所関門私度、止徒一年」

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社日本史事典 三訂版

私度
しど
政府の許可を得ずになること
律令では僧尼になるのに政府の許可を要し,私度を禁止したが,僧になると公民の負担を免れるので,奈良時代になると勝手に僧になる者が現れた。これを私度僧という。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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