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稚児【ちご】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

稚児
ちご
もとは乳児のこと。仏教界では寺院召使われていた少年をさす。美しく着飾り,僧侶の男色の相手でもあった。また法会行列天童に扮して練り歩く幼児をもいう。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ち‐ご【稚児/児】
《「乳子(ちご)」の意》
ちのみご。赤ん坊。
「―を背に負った親子三人連(づれ)の」〈花袋田舎教師
幼い子。幼児。
「其の時某(それがし)は尚(なお)八歳の―にして」〈竜渓経国美談
祭礼や寺院の法楽などの行列に、美しく装って練り歩く児童。「―行列」
寺院や、公家(くげ)・武家で召し使われた少年。男色の対象となることもあった。
「是も今は昔、比叡の山に―ありけり」〈宇治拾遺・一〉

出典:小学館
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やや‐こ【児】
あかご。赤ん坊。やや。

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世界大百科事典 第2版

ちご【稚児】
7歳から12歳くらいまでの子どもを選んで,神社の祭礼などにおける奉仕者にするもの。このとき稚児は美しく着飾り,おしろいを塗り,額には呪術的な文様などをつけ,馬に乗りあるいはおとなの肩車に乗せられて社殿に運ばれ,そこで神饌献納したり,舞踊を奉納する役をひきうける。 稚児には子どものもつ〈中間性〉が印象的な形で象徴化されている。日本各地には〈7歳までは神のうち〉とか〈7歳までは神の子〉という伝承があり,14歳くらいから上は通過儀礼を経ておとなの社会の仲間入りをしていく。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

稚児
ちご

語源は乳子(ちご)だから乳児をさすが、すこし成長した児童を含めて稚児といった。特別な意味をもつのは寺院の稚児で、雑用に従う少年であった(禅宗では喝食(かっしき)という)。初めは公家(くげ)の子弟を入門させ剃髪(ていはつ)して仏教を教育したともいうが、稚児は有髪で僧侶(そうりょ)になる目的はなかったという。髪は長く伸ばして首の後ろへんを元結(もとゆい)で結んだ垂髪(すいはつ)とし(喝食は肩のへんで切りそろえた)、水干(すいかん)または長絹(ちょうけん)を着た姿が絵巻物に描かれている。しかし、寺院の稚児が注目されるのは、女人禁制の僧院内で男色の対象となったことによる。僧たちは競って美少年を稚児に選んで専属とし、稚児をめぐる争奪を演じることがあった。男色の若衆(わかしゅ)を「お稚児さん」とよぶのはこのためで、文学にも『秋の夜(よ)の長物語』などの児(ちご)物語という一分野を残した。公家や武家が側近に稚児を置いたのは寺院の稚児をまねたものといわれ、武家のものは小姓となって男色につながっている。

 また、神社や民間の神事においても稚児が重要な役割を果たすことがあるが、子供の清浄性を神聖視したことに基づくと考えられる。寺院の稚児が延年(えんねん)のなかで舞う稚児舞と神事舞の稚児との比較や、神事には女児も参加する相違点などを考慮して、両者の稚児が同一系に属するか否かの検討は慎重を要する。

[原島陽一]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

やや‐こ【稚児】
〘名〙 あかご。あかんぼう。みどりご。やや。
※石山本願寺日記‐証如上人日記・天文一〇年(1541)九月一六日「大方殿供はややこ、新大夫、いちや、如此」

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