●立待月【たちまちづき】
日本大百科全書(ニッポニカ)
立待月
たちまちづき
立ちながら待つうちに出てくる月の意で、陰暦17日の夜の月、とくに8月のそれをいい、十七夜、立待の月ともいう。十五夜以後、月の出はしだいに遅くなり、十六夜(いざよい)の月は山の端にいざよい、十七夜は立ち待つほどに出、十八夜(居待月(いまちづき))は座し居て待ち、十九夜(臥待月(ふしまちづき))は臥して待ち、二十日(更待月(ふけまちづき))には夜半近くと遅くなる。これらの呼称は、一説に、七夜待ちといって十七夜より二十三夜までの月を七観音(かんのん)に配して、月待ちの本地供(ほんじく)などを修した風習によるという。
[宇田敏彦]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
たちまち‐づき【立待月】
〘名〙 (立ちながら待っているうちに出てくる月の意) 陰暦一七日の夜の月。主として八月にいう。たちまち。たちまちのつき。《季・秋》
※桂明抄(1448)「立待月。十七日にて候」
※草の花(1933)〈富安風生〉外遊句抄「古き沼立待月を上げにけり」
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「立待月」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●立待月の関連情報