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粉瘤【ふんりゅう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

粉瘤
ふんりゅう
atheroma
アズキ大から鶏卵大ぐらいまでの半球状に隆起する嚢腫腫瘍。内容はかゆ状で,ときに悪臭がある。発生機序から,表皮組織の過誤腫 (迷芽腫) として真皮内に嚢腫を形成したもの (真性粉,表皮嚢腫) と,皮表に分泌されるべき皮脂が毛包内に貯留して嚢腫を形成したもの (仮性粉瘤,貯留嚢腫) に分けられる。後者は2次感染その他の要因により,発赤,疼痛などの炎症症状を伴うことがある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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家庭医学館

ふんりゅう【粉瘤 Atheroma】
[どんな病気か]
 表皮、あるいは毛包(もうほう)の細胞が増殖してできる嚢腫(のうしゅ)(袋(ふくろ))です。皮膚内に風船のような固まり、あるいはしこりを感じて気づきます。内部には、軟らかくなった角質(かくしつ)がたまっています。袋の一部が皮膚表面とつながっている場合、悪臭のある白色の(かゆ)のような内容物が出てくることがあります。細菌感染すると紅色になり、腫(は)れて痛みます。
[治療]
 局所麻酔をして、つぎのどちらかの手術を行ないます。1つは、腫瘍(しゅよう)を周囲の皮膚といっしょに切除して、糸で傷口を縫い合わせる方法。もう1つは、腫瘍上部に直径3mmほどの(あな)を開け、内部にたまった角質を取り除いた後、袋を取り出す方法です。細菌感染をおこしている場合、抗生物質を内服し、炎症を鎮(しず)めます。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

ふんりゅう【粉瘤 atheroma】
皮膚にできる囊腫で,囊腫壁は皮膚の表皮で構成されており,内容は,表皮細胞が角化して脱落した角質や皮脂などから成る粥(かゆ)状物質である。アテローマとも呼ばれる。皮膚と癒着する,やや硬く,境界は鮮明な腫瘤で,下部組織とは癒着しない。きわめてゆっくりと増大し,大きくなると表面は半球状に隆起し,俗にこぶと呼ばれる状態となる。わずかに青みを帯びて見えることや,圧すると悪臭のある粥状の内容が排出されることもある。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ふんりゅう【粉瘤】

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

粉瘤
ふんりゅう
atheroma
皮膚にできる良性腫瘍(しゅよう)で、粥腫(じゅくしゅ)、アテロームAtherom(ドイツ語)などともいう。日常よくみられる「こぶ」の一種である。表皮が真皮内に迷い込んで嚢腫(のうしゅ)となった真性嚢腫と、毛包や脂腺(しせん)の出口がふさがれて生ずる仮性嚢腫とがある。嚢中にはケラチンや脂質などの混じった悪臭のある粥状物が充満し、柔らかくて弾性がある。エンドウマメ大から鶏卵大となり、皮面からわずかに隆起する。皮内から皮下にかけて存在し、手で動かせる。表面は正常皮膚色または淡青色調を呈する。通常は自覚症状を欠くが、二次感染をきたすと赤く腫(は)れて疼痛(とうつう)を伴う。好発部位は、顔面、頭部、胸背部で、陰嚢に多発することもある。成年男子に多く、小児や老人には少ない。治療は、中央に小切開を加えて内容物を押し出すこともあるが、嚢腫壁を残すと再発するので、通常は被膜とともに摘出する。[水谷ひろみ]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ふん‐りゅう ‥リウ【粉瘤】
〘名〙 皮膚にできる球形の嚢腫(のうしゅ)。毛孔や皮脂腺に上皮細胞や脂肪のつまったもの。〔病名彙解(1686)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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六訂版 家庭医学大全科

粉瘤(アテローム)
ふんりゅう(アテローム)
Epidermal cyst (Atheroma)
(運動器系の病気(外傷を含む))

どんな病気か

 皮膚に隣接した皮下組織に老廃物がたまって徐々に大きくなってくる(こぶ)で、アテロームとも呼ばれています。

 瘤ができる病気ですが、異常な細胞増殖の結果、発生する腫瘍(新生物)とは病気の性質が異なり、中身は細胞成分に乏しく、ドロドロした悪臭を伴う泥状の物質で満たされています。体のどこにでも発生しますが、背中や顔などに多いといわれています。

原因は何か

 皮膚の老廃物が、何らかの原因でできた皮膚のすぐそばの袋状の組織に蓄積されることで起こると考えられています。皮膚への反復した刺激や、皮膚の一部が外傷などで内側に入り込むことなどが契機となるといわれています。

症状の現れ方

 瘤が発生することで自覚されます。多くは数㎝大ですが、まれに10㎝以上の大きさをとるものがあります(図56)。瘤のまわりの皮膚の状態をよく観察すると、瘤が皮膚に最も接している部分には小さな穴が見つかることがあります。

 瘤を無理に潰そうとすると、ドロドロした悪臭を放つ物質が出てくることがあります。普通は痛みを伴うことはありませんが、細菌が感染することがあり、その場合は赤くはれ上がって痛みます。

 ごくまれですが、この病気から皮膚がんが発生することがあり、今まで長い間同じ大きさで経過していたものが急に大きくなったときなどに注意が必要です。

検査と診断

 典型的なものは、患者さんを外来で診察しただけでこの病気を疑うことができます。あまりに大きく、ほかの腫瘍性疾患などとの鑑別が必要な場合や、手術を行う場合などはMRIなどの画像診断を行うことがあります。

治療の方法

 比較的小さく痛みなどの症状がない場合は、多くは経過観察のみでよいでしょう。細菌がついて赤くはれてきた場合は、抗生物質の投与で感染した状態を鎮静できる可能性がありますが、進行したものは手術を行うほうがよいでしょう。

 その他、手術が必要となるのは、ほかの腫瘍性疾患との鑑別のため顕微鏡で組織を調べる場合、不快なにおいが気になる場合、外見上目立つなど審美的に気になる場合などです。通常、局所麻酔での日帰り手術となりますが、サイズが大きな症例などは入院して治療する場合もあります。

病気に気づいたらどうする

 粉瘤と思われる瘤が現れた場合は、まず近所の整形外科や皮膚科に相談しましょう。赤くはれ上がって細菌が感染した状態の場合は早期の対応が必要です。あまりにサイズが大きいなどほかの腫瘍との鑑別が必要な場合は、専門施設の医師に相談するとよいでしょう。

森井 健司

出典:法研「六訂版 家庭医学大全科」
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デジタル大辞泉

ふん‐りゅう〔‐リウ〕【粉×瘤】

出典:小学館
監修:松村明
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