@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

粘弾性【ねんだんせい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

粘弾性
ねんだんせい
viscoelasticity
円筒容器に入れた濃いデンプン溶液攪拌して激しく回転させ,急に攪拌を止めると,粘性によって回転速度が次第に減っていき,ついに静止したかと思うと,今度は逆向きに回転しはじめて,ずれ弾性をもつかのようにふるまう。このように粘性と弾性とを兼ねそなえた性質を粘弾性という。コロイド溶液高分子の濃厚溶液は液体的な粘弾性体である。一方ポリ塩化ビニルポリエチレンなどの高分子,多結晶質である金属などが示す弾性余効固体的な粘弾性とみなして理解される。物体の粘弾性は時間的に変動するずれ応力を及ぼし,回復に要する緩和時間や応答の遅延時間を測定して調べられる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

ねんだん‐せい【粘弾性】
粘性と弾性をあわせもつ性質。固体としての弾性変形流体としての粘性を同時に示す。コロイド溶液、高分子物質などに広く見られる。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典

粘弾性
 粘性と弾性をかね備えた性質.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

ねんだんせい【粘弾性 viscoelasticity】
高分子物質などで見られる弾性と粘性とが組み合わさった性質。たとえば高分子物質の場合,急激に力を加えると弾性を示すが,そのまま力をかけ続けると変形が進行し続けたり,変形を一定に保って置くと応力が時間とともに減少する現象が見られる。また一般の液体は粘性を示すだけでずれの変形に対しては弾性を示さないが,高分子のゲルや溶液ではずれの弾性も示す。これらの現象が粘弾性の典型例であるが,このようなふるまいは,物質が変形するのに一定の時間を要することによるとして理解されており,この時間を緩和時間と呼ぶ。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

粘弾性
ねんだんせい
viscoelasticity

力学的属性として、固体的な弾性変形と液体的な粘性流動とを同時に示す物質を粘弾性物質といい、この性質が粘弾性である。高分子物質、コロイド溶液・金属などに広くみられる。たとえば卵白は粘性とともに、小さな外力に対しては弾性を示す。液体においてずれ弾性が観察される可能性について、19世紀においてすでにマクスウェルが指摘した。20世紀高分子科学の成立とともに、緩和時間分布の考え方を基礎とした粘弾性理論が体系化され、とくに、現象論的線形粘弾性理論は1950年代なかばまでに完成された。高分子物理学の一分野としてのミクロの粘弾性理論は、今日なお発展しつつある。

[荒川 泓]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

ねんだん‐せい【粘弾性】
〘名〙 粘性流動と弾性変形とを持つ現象。高分子の液体に多く現われる。瞬間の外力を受けると弾性的に変形するが、長い時間の外力を受けると流れ出すような現象。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

粘弾性
ネンダンセイ
viscoelasticity

弾性的特性と粘性的特性を合わせもつ力学的特性.通常の弾性体では,あるひずみを与えると一義的に一定の応力が定まり,粘性流体ではあるひずみ速度に対して一義的に応力が定まる.しかし,ある種の系,とくに高分子を含む系ではこのどちらでも表せない応力-ひずみ関係をもつ.たとえば,一定のひずみを与えていても応力が経時的に減少(応力緩和)したり,一定の応力を与えてもひずみが増していく(クリープ)ことがある.応力緩和特性を表すモデルとして,マクスウェル模型があり,クリープ特性を表すフォークト模型がある.また,定常流動後,ひずみを止めても応力がただちには0にならず,徐々に応力が減少していく現象がみられる.これらは典型的な粘弾性現象である.ひずみと応力との間の関係式が線形であるとき線形粘弾性という.微小なひずみ(応力)では線形性が成り立ち,現象論的解析法が確立されている.一方,ゴムなどの大変形,非ニュートン流動,法線応力効果などは非線形粘弾性である.応力-ひずみをテンソル量とした扱いが,とくに非線形粘弾性現象の解析を中心に展開されている.粘弾性の研究はレオロジーの主要な分野であるとともに,線形粘弾性は分子運動解明の手段としても用いられている.[別用語参照]複素弾性率

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

粘弾性」の用語解説はコトバンクが提供しています。

粘弾性の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation