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系統樹【けいとうじゅ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

系統樹
けいとうじゅ
phylogenic tree; dendrogram
生物諸群間の進化,系統関係を系図状に図示したもの。樹木のようなになるので,E.ヘッケルにより名づけられた。枝の分れ目が明瞭なものが常に知られているとはかぎらない。適応系列と階段系列と,真の血縁系列とを十分区別するよう努力しなければ,正しい系統樹は得られない。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

けいとう‐じゅ【系統樹】
生物を相互の類縁関係をもとに配列し、枝分かれした樹木のような形で示したもの。

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世界大百科事典 第2版

けいとうじゅ【系統樹 genealogical tree】
生物が進化してきた道を図示したもの。進化論以前には,生物学者は現在生存している生物のみを考えればよかったので,地球上の生物についてまず種を明らかにし,似かよった種を集めて種々の分類群taxonにまとめていった。つまり種の上に,科,目,などを,また種の下に亜種変種品種などの分類群をつくったのである。しかしこれだけでは,これらの分類群が互いにどのような関係をもっているか明らかにならないので,なんらかの形でそれを表示する必要が生じた。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

けいとうじゅ【系統樹】
生物相互の類縁関係を樹木状に模式化したもの。すべての生物群は共通の祖先から由来したという考えに基づく。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

系統樹
けいとうじゅ
動物や植物の種々の類の間の類縁関係を、推定される進化の道筋に従って、枝分れした樹木の形をまねて表示したもの。現在、地球上には多種多様な動物や植物が生存しているが、それらは太古の時代に出現した原始生物から進化してきたものと考えられている。その道筋では数多くの生物が現れては絶滅し、その一部のものから分化して種々の生物が現れるということが繰り返されてきたことであろう。現存の生物はこのようにして進化した分枝の生き残りの末端にあたることになる。したがって、人間が猿から進化したというような表現は、現存している猿類から人間が進化してきたのではなく、両者が共通祖先から分かれて進化したというほうが適当である。鳥類が爬虫(はちゅう)類から進化したといわれるのもこれと同様で、現在のヘビやトカゲが進化し変形して鳥になったわけではなく、どちらとも異なる共通の祖先から別々に進化してきたと考えられる。
 系統樹はこのような進化の過程を多数の枝分れをもつ樹木の形に例え、もとの幹から太い枝、小枝へ、さらに細い枝へ分かれるように、門(もん)から綱(こう)、目(もく)、さらに科へと分かれる形で、各生物群の間の類縁関係を表している。系統樹を作成するには、形態、発生学・古生物学などの知識を総合することが必要であるが、とくに化石は、過去に生存していた生物の形態を知り、類縁を探ることができるので重要である。多くの化石が得られ、時代とともに生物の進化するようすがわかる生物群(たとえば脊椎(せきつい)動物)では、ほぼ完全な系統樹がつくられ、主要な動物群の系統的な位置も形態や発生の比較によってだいたいにおいて定まっている。しかし、いわゆる下等動物とか下等植物とよばれるような生物群では、類縁を示すような祖先型の化石がごく一部しか知られておらず、比較できる特徴も少ないので、相互関係の不明なものが多く、この面ではいまだに不安定である。ただ近年、原核性生物の化石が先カンブリア紀から発見されたことは注目される。
 近年、集団遺伝学と分子生物学の発展に伴って、相同タンパク質のアミノ酸配列の比較によって、異なった生物の間の系統上の距離を計算し、これに基づいて系統樹をつくることが試みられている。今後さらに多くの生物について比較されれば、従来の系統樹の不明確な部分が改良されることになるであろう。
 初めて系統樹をつくったのは1776年ドイツの博物学者パラスP. S. Pallas(1741―1811)であるというが、動物では新ヘッケル派によるものが広く用いられており、植物ではエングラーの分類を基本としたものが一般的である。[中根猛彦]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

けいとう‐じゅ【系統樹】
〘名〙 生物の各種族の進化や種族間の類縁関係を樹木状に示した図。進化の過程はもとは一つで、すべての生物群は共通の祖先から分化したという考えに基づく。〔いのちの科学(1964)〕

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