●紂【チュウ】
デジタル大辞泉
ちゅう〔チウ〕【紂】
古代中国の殷(いん)王朝最後の王。名は辛(しん)。妲己(だっき)を溺愛(できあい)し、酒色にふけって政治を乱し、忠臣の比干(ひかん)を殺すなど、暴虐の限りを尽くして周の武王に滅ぼされた。古来、夏(か)の桀(けつ)王とともに暴君の代表とされる。殷紂。紂王。
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世界大百科事典 第2版
ちゅう【紂 Zhòu】
中国,殷の最後の王である帝辛のこと。受ともいう。前11世紀の人。紂というのはその悪行から人々がつけた呼び名だとされる。暴虐な政治によって殷王朝を滅ぼした。夏の桀(けつ)王と並んで古代の悪王の代表とされる。《史記》殷本紀によれば,その力は猛獣を取りひしぎ,その知は臣下の諫言を言いまかせるといった,人並みはずれた資質を持っていた。妲己(だつき)を愛し〈酒池肉林〉の豪奢な長夜の宴を行ったとされるが,単なる淫乱の君主というよりも,すぐれた資質ゆえに自信過剰となって暴虐を行ったのだとされている。
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精選版 日本国語大辞典
ちゅう チウ【紂】
中国、殷王朝最後の王。名は辛(しん)。紂は諡(おくりな)。夏の桀(けつ)とならんで悪王の代表とされる。愛妃妲己(だっき)におぼれ、酒池肉林による長夜の宴にふけり、良臣を殺し、民を苦しめたという。後に周の武王に討たれた。生没年未詳。
出典:精選版 日本国語大辞典
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