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【むらさき】

色名がわかる辞典

むらさき【紫】
色名の一つ。JISの色彩規格では「あざやかな紫」としている。一般に、ムラサキ科ムラサキソウの根である紫根しこんで染色したの中間色。8世紀に施行された養老令の規定では、朝廷への出仕に着用する朝服ちょうふくの最高位がこきとなっており、現代まで高貴な色として意識されている。その色の美しさから「紫の」は枕詞まくらことばになっており「匂にほう」などにかかる。国が表彰する紫綬褒章しじゅほうしょうの綬(リボン)は紫色。紫系の色は多く和名では、青紫赤紫菖蒲あやめうす江戸紫葡萄えびおうち杜若かきつばた桔梗ききょう京紫の実色けし深紫古代紫紫苑しおん菖蒲しょうぶすみれにせはした藤色藤紫二藍ふたあい藤納戸ふじなんど牡丹ぼたん本紫竜胆りんどう若紫などがある。

出典:講談社
(C)Kodansha 2011.
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デジタル大辞泉

し【紫】[漢字項目]
常用漢字] [音](呉)(漢) [訓]むらさき
〈シ〉むらさき。「紫煙紫紺紫斑(しはん)紫外線紅紫
〈むらさき〉「紫色青紫若紫
[難読]紫陽花(あじさい)紫雲英(げんげ)

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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むらさき【紫】
ムラサキ科の多年草。山地に生え、高さ30~60センチ。根は太く紫色。全体に毛が密生し、葉は披針形で互生する。6、7月ごろ、白い小花をつける。根は古くから染料に、また漢方で皮膚病や火傷に用いられてきた。みなしぐさ。ねむらさき。えどむらさき。むらさきそう。 夏》
紫色」の略。
《色が紫色であるところから》醤油の異称。
1の根で染めた色。古代紫。
イワシをいう女房詞
[補説]書名別項。→
[下接語]青紫赤紫浅紫今紫薄紫内紫江戸紫大紫京紫滅(けし)紫古代紫小紫濃(こ)紫蔓(つる)紫深紫藤(ふじ)紫藪(やぶ)紫若紫

出典:小学館
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むらさき【紫】[書名]
与謝野鉄幹歌集。明治34年(1901)刊行

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

むらさき【紫】
色名の一つ。日本工業規格(JIS)では10種の有彩色,5種の無彩色,計15色名を基本色名に定めているが,紫は有彩色の基本色名の一つである。スペクトル色(可視光線の単色光の示す色刺激)は,人によって色感覚も異なり,その波長も一定でないが,紫は波長ほぼ420~425nmの範囲にある。
[象徴としての紫]
 青と赤とを重ねた色である紫は,青と赤の割合に応じてさまざまに変化する。西洋ではその変化に応じて異なった名称を使い,両者等分のものをラテン語でウィオラviola(本来〈すみれ〉の),赤みの強いものをプルプラpurpura(深紅色染料がとれる貝Purpuraに由来),青みの強いものをヒュアキントゥスhyacinthus(青い花を咲かせる植物Hyacintusに由来)と分けている。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

むらさき【紫】
ムラサキ科の多年草。山野に自生する。全体に粗毛があり、根は太く、茎は高さ約50センチメートルで上方で分枝。葉は披針形。夏、上方の葉腋ようえきに白花を数個つける。根は乾くと紫色となり、古くから紫色の染料とするほか、漢方で解熱・解毒の薬、皮膚病の薬などに用いる。紫草。
の根で染め出した色。
「紫色」の略。
醬油のこと。
女房詞 イワシ。
[句項目] 紫の朱を奪う

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

動植物名よみかた辞典 普及版

紫 (ムラサキ)
学名:Lithospermum officinale subsp.erythrorhizon
植物。ムラサキ科の多年草,園芸植物,薬用植物

出典:日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」
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精選版 日本国語大辞典

むらさき【紫】
[1] 〘名〙
① ムラサキ科の多年草。各地の山地に生える。根は太く紫色をし、茎は高さ三〇~五〇センチメートル。全体に剛毛を密布。葉は披針形で厚い。夏、包葉の間に先の五裂した白い小さな漏斗状花が咲く。果実は卵円形で淡褐色に熟す。昔から根は紫色の重要な染料とされ、また漢方で解熱・解毒剤とし、皮膚病などに用い、特に、紫根と当帰を主薬とした軟膏は火傷、凍傷、ひび、あかぎれに効く。漢名に紫草をあてるが、正しくは別種の名。みなしぐさ。《季・春‐夏》
※万葉(8C後)一四・三五〇〇「牟良佐伎(ムラサキ)は根をかもをふる人の児のうら愛(がな)しけを寝ををへなくに」
※古今(905‐914)雑上「紫のひともと故にむさし野の草はみながらあはれとぞ見る〈よみ人しらず〉」
② 紫草の根で染めた色。赤と青との間色。紫色。また、その色の紙や布。
※万葉(8C後)一二・二九七六「紫(むらさき)の我が下紐の色に出でず恋ひかも痩せむ逢ふよしを無み」
③ 鰯(いわし)をいう、女房詞。
※大上臈御名之事(16C前か)「いはし。むらさき。おほそとも。きぬかづき共」
④ 女をいう。〔日葡辞書(1603‐04)〕
⑤ (色が紫色であるところから) 醤油(しょうゆ)をいう。
※東京風俗志(1899‐1902)〈平出鏗二郎〉中「特に牛肉店等の如きを通じて、肉を生(なま)、葱を五分(ごぶ)、醤油を紫(ムラサキ)、これに半、味淋を加へたるを割下、香の物を『しんこ』といふ」
⑥ (紫衣(しい)を許されていたところから) 盲人の位、検校(けんぎょう)をいう。
※雑俳・雪の笠(1704)「むらさきは上みぬわしのざとう官」
[2]
[一] (「江戸紫(えどむらさき)」から) 江戸をいう。
※雑俳・柳多留‐一三(1778)「むらさきと鹿の子をしきる揚屋町」
[二] 紫式部(むらさきしきぶ)をいう。
※雑俳・柳多留‐四(1769)「紫は石のうへにも居た女」
[三] 「源氏物語」をいう。
※雑俳・柳多留‐一三(1778)「紫の中へ出家が一やすみ」
[語誌](1)古代から中世へかけて、(一)②の色調は赤黒くくすんでいた。そのため、のちの明るい紫を江戸紫・京紫などと呼び、古い色調を古代紫と呼んで区別することがある。
(2)染め方は、椿などの木の灰汁(あく)を媒染剤とし、紫草の根から紫液を採って染色した。それは「万葉‐三一〇一」で、海石榴市(つばいち)(=椿市)の歌垣を描くのに「紫は灰さすものそ」と歌い出していることでもわかる。
(3)上代から「衣服令」に、深紫は一位、浅紫は二、三位の当色とされ尊重された。平安時代には、深紫が禁色の一つとされ、高貴な色としての扱いが定着する一方で、浅紫は「ゆるし色」となって広く愛好された。「枕草子‐八八」には「なにもなにもむらさきなるものはめでたくこそあれ」とある。
(4)(一)①の挙例「古今集」の歌の影響で、「紫のゆかり」「草のゆかり」などの表現が生まれた。

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