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経費【けいひ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

経費
けいひ
expense
会計学用語。原価要素を原価発生の形態別に分類した場合に生じる費用項目で,製造原価に属する要素と販売費および一般管理費に属する要素とがある。 (1) 製造原価要素の経費としては,材料費労務費以外の原価要素をいい,減価償却費,棚卸減耗費,福利施設負担額,賃借料,修繕料,電力料,旅費交通費などの諸支払経費に細分される。 (2) 販売費および一般管理費要素の経費には,たとえば消耗品費,減価償却費,保険料,賃借料,修繕料,電力料,租税公課運賃,保管料,旅費交通費,通信費および広告料などがあげられる。製造経費は製造間接費に属するものが多い。直接経費は当該原価負担者に直接配賦するが,製造間接費は適当な配賦基準を適用して配賦する。経費はまた,計算方法のいかんによって支払経費,測定経費,月割経費,発生経費に分類される。

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デジタル大辞泉

けい‐ひ【経費】
一定している平常の費用。また、物事を行うのに必要な費用。「必要経費」「物価高で経費がかさむ」
国または地方公共団体などの活動のために必要な財政支出。
製造原価のうち、材料費・労務費を除いたすべての費用。
[用法]経費・費用――何かに要する金銭では「経費(費用)がかさむ」「経費(費用)を出し合う」のように通じて用いられる。◇「経費」は、継続的に、一定の中で必要とされる金銭の意が強く、「営業の経費を節約する」「年間経費」のように用いる。◇「費用」は何かをするために必要とする金銭の意で、「改築にかなりの費用がかかる」「旅行の費用を積み立てる」などと用いる。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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会計用語キーワード辞典

経費
経費とは、材料および労務費以外の費用のことです。

出典:(株)シクミカ:運営「会計用語キーワード辞典」

ナビゲート ビジネス基本用語集

経費
広義では、企業が事業を営み、利益を生み出していくためにかかる費用のこと。利益につながらないムダな経費をいかに削減するか、は企業共通の課題である。 一般的には、販管費(販売費および一般管理費)とほぼ同様の意味で用いられる。

出典:ナビゲート
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世界大百科事典 第2版

けいひ【経費】

会計学
 製品の製造原価を構成する原価要素で,材料費,労務費以外のものを経費expenseという。製品の製造に際しては,製品の素材や部品などの材料や製造のためになんらかの形で費やされる労働用役のほか,工場や設備の減価償却費,保険料,修理費,電力料,賃借料,旅費交通費などの諸種の費用が必要である。この場合の材料の対価が材料費,労働用役の対価が労務費と呼ばれ,それ以外の諸費用が経費と呼ばれる。経費のうち,鋳型の経費や外注加工費のように特定の製品との関係を明確に後づけることができるものを直接経費と呼び,減価償却費,修繕費のように明確に後づけできないものを間接経費と呼ぶ。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

経費
けいひ
public expenditures 英語
dépenses publiques フランス語
öffentliche Ausgaben ドイツ語

経費は一般に国家、企業、家計の貨幣支出を総称する用語として用いられているが、ここでは財政学上の経費、つまり国家および地方公共団体などの公権力団体がその固有の活動を遂行するための貨幣的支出に限って解説する。

 経費支出の主体は国家・公共団体であり、国家・公共団体は公共欲望を充足するため、財貨やサービスを計画的に配分する。民主主義的政治機構のもとでは、政府が予算を編成し、議会がこれを決定し、それに基づいて政府=官僚統治機構を通じて貨幣が調達、支出される。この意味で、経費は政治としての性格をもつ。経費は、その財源の大部分を租税に依存しているが、そのほか保有財産の売却、公債借入金、外国資本の流入などにも求める。経費支出は、国家・公共団体が国民経済に対して、需要者・消費者の立場から財貨・サービスを購入し消費するとともに財貨・サービスの生産を行うので、経費は経済としての性格をもち、国民経済の総循環過程に強い影響作用を与える。

[一杉哲也・大川 武]

経費の経済的性格

経費の経済的性格、とくにそれが生産的であるか否かについては、古くから多くの説がある。重商主義は、その絶対主義的国家観から、国家活動の費用としての経費を一般に生産的であるとした。重農主義は、農業労働のみを純生産物を生産する生産的労働とみ、それ以外の労働を不生産的労働と考えたから、当然、国家経費も不生産的とした。古典学派の始祖アダム・スミスは、経済活動の主体者に利潤をもたらす労働が生産的労働であり、そうでない労働(官吏・軍人など)は有用ではあるが不生産的労働であるとし、国家経費は不生産的なものであるとした。スミスの国家経費の不生産説は、古典学派の財政論に強い影響を及ぼし、D・リカードもスミスと同様の見解を示している。J・S・ミルは、軍人・官吏の労働は産業保護のため使用される間接的生産労働として、その有用性を認めている。こうしたイギリス古典派経済学の経費不生産説に対して、ドイツ歴史学派は生産説をとる。すなわち、F・リストは、経費は直接的には貨幣的収入を生まなくとも、貨幣収入に現れる交換価値を生み生産力を増大する点で、ときとしては生産的であるとみている。A・ワグナーは、国家は財政を通じて国民から有形財を取得し、これによって国民に必要な文化的・経済的価値のある無形財を生産するのだから生産的であるとしている。また、いわゆる近代経済学派のヒックス、ピグー、ケインズ、ハンセンらは、経費の国民経済的作用・効果を重視し、経費は生産的であるという立場をとっているが、それは事実上、有償の財・サービスの提供は生産的であるとみる国民経済計算の原則にのっとっている。

[一杉哲也・大川 武]

財政学における経費論の位置

経費論は国家機能論であるから、財政学の固有の認識対象から除外され否定さるべきものとした学者にヨセフ・カイツルがいる。彼は、財政学は国家・公共団体の貨幣収入の独立科学であるとした。ルロア・ボリューも同様である。また、シュタイン、エーベルヒらは、財政学は経費を既定された所与のものとみなし、その経費を支出するための収入論を研究する学問であるとした。しかし、1930年代の世界経済恐慌を契機として、経費支出の国民経済に与える効果が再認識されるようになり、経費論の財政学における位置が見直されて現在に至っている。

[一杉哲也・大川 武]

経費の分類

経費は、次のようにいろいろの基準から分類することができる。

(1)所管官庁別分類では、省庁別、省庁の内部部局別などに分類される。これは、経費と支出の責任主体との関係を明確にしようとするものである。

(2)目的別(機能別)分類では、機関費、地方財政費、防衛費、国土保全および開発費、産業経済費、教育費、社会保障関係費、恩給費、公債費などに分類される。これは経費の支出目的に基づく分類で、予算の資源配分機能が示される。

(3)経済性質別分類では、経常支出、資本形成、移転的支出などに分類される。これは、経費の経済効果を示すもので、国民経済計算上の政府支出(政府最終消費支出、公的固定資本形成、公的在庫品増加など)を算定する基礎となる。

(4)使途別(性質別)分類では、人件費、物件費、維持補修費、扶助費、施設費、補助費、委託費などに分類される。これも経費の経済的性質に基づく分類の一種である。

(5)そのほか、中央費(国費)と地方費、経常費と臨時費、既定経費と新規経費などの分類も行われている。

[一杉哲也・大川 武]

経費原則

経費は、国家・公共団体が公共欲望を充足するために支出するが、その支出規模および種類、数量、支出方法を決定するに際して準拠すべき財政政策上の基準が経費原則である。経済的自由主義のもとでは、古典学派にみられるように国家の機能を狭義に解し、「安価な政府」と、国民経済が攪乱(かくらん)されない「財政の中立性」とを理想とする立場から経費原則が導き出された。これに対し、1930年代の経済恐慌を転機に資本主義経済が変容し、国家の国民経済に対する介入が行われるようになると、国家活動の領域は拡大され、経費支出は古典学派的原則から、完全雇用維持のための最大支出の原則へと転換するに至った。そして1970年代ごろから、福祉国家の行き詰まり、財政収入確保の困難性が主要先進国で露呈してきたため、公共選択の原理による公共経済学、「新しい安価な政府」を提唱するマネタリズム(貨幣主義)、経済停滞の原因を重税による貯蓄低下と社会保障の行きすぎに求める財政学=供給の経済学(サプライ・サイド経済学、SSE)が台頭し、新しい経費原則を模索しつつある。

[一杉哲也・大川 武]

『貝塚啓明著『財政支出の経済分析』(1971・創文社)』『江見康一・塩野谷祐一著『財政支出』(1966・東洋経済新報社)』『岡野行秀・根岸隆著『公共経済学』(1973・有斐閣)』

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精選版 日本国語大辞典

けい‐ひ【経費】
〘名〙
① 一定している平常の費用。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
※社会百面相(1902)〈内田魯庵〉宗教家「妻が経済が拙で万事亜米利加風を行ってるから月々の経費が中々要る」
② ある物事を行なうのに必要な費用。ついえ。
※花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉三九「凡そ三十万磅の経費(ケイヒ)あり」
③ 材料費、労務費以外のすべての原価要素。例えば減価償却費、修繕費、電力料などがある。

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