●絵師【えし】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
絵師
えし
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デジタル大辞泉
え‐し〔ヱ‐〕【絵師/▽画師】
2 (画師)律令制で、中務省(なかつかさしょう)画工司(えだくみのつかさ)に属して絵画制作に従事した工人。宮殿・寺院の建立、調度の敷設などに際し、装飾・文様・彩色に携わった。
3 平安末期以後、院や幕府の絵所に属した画工。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
絵師
えし
画師とも書く。現在用いられている「画家」と同意語であるが、もとは宮廷の絵事をつかさどる技術者の職名であった。『日本書紀』推古(すいこ)天皇12年(604)9月条に寺院や仏像を荘厳(しょうごん)するため、黄文(きぶみ)画師、山背(やましろ)画師、簀秦(すはだ)画師、河内(かわち)画師、楢(なら)画師などを定め、その戸課を免じたとあるのが初見である。これによると、画師は寺や仏像を装飾するため文様をかくのが主であったらしい。奈良時代になると、中務(なかつかさ)省に画工司(えだくみのつかさ)があり、そこに画師4人が置かれている。平安時代になると、内匠(たくみ)寮に縮小して画工司が移されて宮廷画所(えどころ)となり、その画所の預(あずかり)が画師または絵師と称されるようになった。鎌倉時代以降は、職名とは関係なく、絵を専門とする者を画師または絵師と呼び習わすようになった。江戸時代になると、幕府の職名として復活し、御用絵師のなかで、狩野(かのう)の中橋(なかはし)、木挽町(こびきちょう)、鍛冶橋(かじばし)、浜町の四家を奥絵師とよんだ。
[永井信一]
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