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絵解き【えとき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

絵解き
えとき
絵画の内容を口頭で解説すること。古代中世においては説話画の重要な鑑賞方式であった。平安時代には,四天王寺法隆寺で『聖徳太子絵伝』を寺僧解きしたことが知られる。鎌倉時代には,大きな寺院に絵解き法師,説話僧などと呼ばれる半職業化した絵解きの専門家が存在。やがて次第に娯楽的要素が多くなり芸能化し,絵解きを職業とする旅の芸能者も生れた。室町時代中期の『三十二番職人歌合絵巻』には,「絵解」の名で俗形の芸人の姿が描かれており,さらに熊野比丘尼歌比丘尼と呼ばれる女芸能者も存在したことが知られる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

え‐とき〔ヱ‐〕【絵解き】
[名](スル)
絵の意味を説明すること。また、その説明。特に、仏画・絵巻などの内容を説明すること。平安末期以後、それを職業とする人が現れ、地獄絵などを説明するのに琵琶(びわ)に合わせて語ったりした。江戸時代には、大道芸にもなった。
絵をかいて説明を補うこと。「絵解き事典」
事情や推理の過程をわかりやすく説明すること。「事件を絵解きする」

出典:小学館
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とっさの日本語便利帳

絵解き
写真や図版、表などにつける解説文。キャプションともいう。

出典:(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」

世界大百科事典 第2版

えとき【絵解き】
経典そのものの教化宣揚を図る曼荼羅(まんだら)や変相図,釈迦を題材とする涅槃(ねはん)図や八相図,寺社の宣伝に供せられる祖師高僧伝絵・寺社縁起絵・参詣曼荼羅,英雄最期や物語・伝説類を絵に描いたものなど,いずれも宗教的背景を持ったストーリーのある絵画を説話画といい,その内容や思想を当意即妙に説き語ること,あるいはその解説者を絵解きという。視聴覚に訴える絵解きは早くインドに起こり,中央アジア・中国を経て日本にも流伝し,さらに独自な展開をした。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

えとき【絵解き】
スル
絵の意味を説明すること。特に、涅槃図ねはんず・曼荼羅まんだら・寺社の縁起絵・高僧伝絵などの宗教的絵画について意味を説明すること。また、その言葉やそれを行う人。鎌倉時代より芸能化しはじめ、室町時代には俗人の解説者も現れた。
絵を使って説明を補うこと。 分かりやすいように-(を)する
事情や経緯を分かりやすく説明すること。なぞをとくこと。 事件の-をする

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

絵解き
えとき
主として中・近世に仏教を説くために仏画の掛物(かけもの)(まれに絵巻物)を掲げ、むちをもってその絵を説明した芸能、およびそれを行う雑芸者のこと。寺院の高級僧によって行われる場合もあったが、多くは大道芸として、かっこうのみ僧体の絵解法師などによって演じられた。中世、庶民仏教化に併行して盛んになったもので、一宗一派の宣伝や仏教の敷衍(ふえん)化、すなわち説教の視聴覚啓蒙(けいもう)といえる。仏教説話画を用いることが多かったが、しだいに社寺縁起絵、地獄図、物語伝説などの類が増え、多様化していく。文献初出は、931年(承平1)の『吏部王記(りぶおうき)』における重明親王が『釈迦(しゃか)八相図』の絵解きを受けた一条があり、ついで1143年(康治2)の『台記』の、四天王寺で藤原忠実(ただざね)と頼長(よりなが)の父子が『聖徳太子絵伝』を観聴した詳しい記録が残っている。このころはまだ庶民には接しえない高級な絵解きであったろう。中世に入って、『一遍聖絵(いっぺんひじりえ)』などの画証風俗にも乞食(こじき)法師による絵解きが行われていたことが察せられる。彼らの持ち歩いた材料は霊山霊地の参詣(さんけい)案内図や、地獄の苦患(くげん)のさまを描いた掛物などの縁起類で、『住吉(すみよし)祭礼図』には、観心十界図の画中画を示して大道芸する熊野比丘尼(くまのびくに)の画証がみえる。近世の熊野比丘尼は、もっぱら地獄図をもって女人の罪障を説いて生計の足しとした。今日でも滅びゆく芸能として、少数だが絵解きを行っている寺院もある。[渡邊昭五]
『川口久雄著『絵解きの世界』(1981・明治書院) ▽林雅彦著『日本の絵解き』(1982・三弥井書店)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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