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絶縁破壊【ぜつえんはかい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

絶縁破壊
ぜつえんはかい
dielectric breakdown
絶縁体 (→誘電体 ) に加わる電圧を増してゆくと,ある限度以上で突然,絶縁性を失って大電流が流れる。この現象を絶縁破壊という。このときの電圧を破壊電圧といい,この電圧を絶縁材料の厚さで除した値,すなわち電位傾きを絶縁耐力という。空気の絶縁耐力は湿度にもよるが普通は3 kV/mm 程度と考えればよい。天然ゴムが 10~20 kV/mm ,シリコーン油が 100 kV/mm 程度である。絶縁破壊は機器やケーブルの破壊,その他の災害などの原因にもなり,いろいろの対策が考えられている。その機構は絶縁体内にわずかに存在する電子やイオンが大きい電場で加速され電子なだれの現象を起し,電流が増大して破壊にいたるのである。固体の場合にはさらにジュール熱による電気伝導性の増大があり,なだれ現象を一層加速する。気体の場合は気体放電ともいう。

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デジタル大辞泉

ぜつえん‐はかい〔‐ハクワイ〕【絶縁破壊】
絶縁体に加わる電圧を上昇させた時、ある電圧で急激に電流が流れる現象。また、この電圧を絶縁破壊電圧という。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

ぜつえんはかい【絶縁破壊】
電気絶縁が本来の機能を失うこと。絶縁材料の種類と構成により種々の形をとる。碍子表面や,電線と接地導体間など空気中の放電をフラッシオーバーというが,電源を切ってアークが消えれば再び絶縁が回復する。このような絶縁を自復性絶縁という。自復性絶縁の絶縁破壊は一時的である。絶縁油など液体中ではまず気泡が生じて気体放電が起こる場合と,液体中で衝突電離が生じ電子的に破壊する場合がある。固体中の破壊も電子的な破壊と熱破壊に分類される。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

絶縁破壊
ぜつえんはかい

絶縁物に電圧を加えてもきわめて微弱な電流しか流れないが、その電圧を上昇させていくと、ある電圧値で激しい音と光を伴って突然過大な電流が流れる。この現象を絶縁破壊といい、このときの電圧を絶縁破壊電圧、この絶縁の強さを絶縁耐力とよんでいる。絶縁物としては、気体絶縁材料(空気、フロン、六フッ化硫黄(いおう)など)、液体絶縁材料(変圧器に用いる鉱油、合成絶縁油など)、固体絶縁材料(雲母(うんも)、石綿、磁器、シリコンなど)があり、それぞれ目的に応じて使用されている。これらの絶縁物、とくに液体および固体の絶縁物は、高温で使用する場合の高温劣化、屋外で使用する場合の屋外劣化、電気回路の放電部分で使用する場合の放電劣化などにより、しだいに絶縁性能(絶縁耐力)が低下(経年劣化)する。この絶縁耐力を試験することを耐電圧試験といい、交流電圧(50ヘルツまたは60ヘルツ)を加えて試験する商用周波電圧試験、雷による発生電圧を考慮した雷インパルス電圧試験、遮断器の開閉時に発生する電圧を考慮した開閉インパルス電圧試験などが行われる。高電圧を用いる送変電設備の絶縁設計にあたっては、発生すると予想される過大な電圧に対し、変圧器など重要な機器の永久的な故障を防止することが重要であり、そのためには、過大な電圧を一定値以下に抑制する機器(避雷器)の設置や各箇所の絶縁耐力の適切な選定(絶縁協調)が肝要となる。

[内田直之]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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