●維摩経【ゆいまぎょう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
維摩経
ゆいまぎょう
Vimalakīrti-nirdeśa-sūtra
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デジタル大辞泉
ゆいま‐ぎょう〔‐ギヤウ〕【維摩経】
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世界大百科事典 第2版
ゆいまきょう【維摩経】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
維摩経
ゆいまぎょう
仏典。『般若経(はんにゃきょう)』の空(くう)の思想を受け継ぎ、それを在家(ざいけ)主義の立場にたって展開させた大乗経典の一つ。成立は早く、初期大乗経典の部類に属している。2世紀ごろにつくられたのであろう。主人公の在家の居士(こじ)、維摩(維摩詰(きつ))が、出家者である釈尊の高足の弟子たちの思想や実践修行を徹底的に論難して、そのあと真実の真理を教示し、彼らを導く、という構成をもって説かれている。この経のなかの「絶対平等の境地」(入不二法門(にゅうふにほうもん))を説いた第9章は、後世とりわけ注目され、有名である。絶対平等の境地は、ことばもなく、説くことも示すことも認知することもできない境地のことである、と自らの見解を述べたうえで、維摩の考えを問うた文殊菩薩(もんじゅぼさつ)に対して、維摩は黙然として語らなかった、という。ことばによって真理を説くことは、たとえそれがどのように巧妙なものであっても、つねに一つの説明でしかないわけであり、あらゆる対立を超えた絶対平等の境地を偏向なく示しえない。維摩の沈黙はこうしたことをみごとに語っているのであり、それだけに注目されるところとなったのであろう。『維摩経』は空を説いて、とらわれを捨てることを教える経であるが、その本旨は、とらわれを捨てるというそのことが身をもってなされねばならないことを強く訴えようとするところにある。維摩の沈黙もこの点を象徴的に表現したものである。なお、サンスクリット原本は現存せず、3種の漢訳と1種のチベット訳が残っている。
[新田雅章]
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精選版 日本国語大辞典
ゆいま‐きょう ‥キャウ【維摩経】
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