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緑青【ろくしょう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

緑青
ろくしょう
verdigris
金属に生ずる緑色銅像などの緑青は,空気中の水分二酸化炭素作用で生ずる塩基性炭酸銅 CuCO3・Cu(OH)2 であるといわれてきたが,空気中に微量に存在する二酸化硫黄または硫化水素が関与して生ずる塩基性硫酸銅 CuSO4・3Cu(OH)2 が大部分である。緻密な組成のため,よく内部を保護し,腐食進行を妨げる働きがある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ろく‐しょう〔‐シヤウ〕【緑青】
または銅合金表面に生じる緑色のさび。空気中の水分と二酸化炭素の作用により生じるものは塩基性炭酸銅CuCO3・Cu(OH)2で、古くから緑色顔料として利用。硫黄化合物を含む環境下では、その酸化物がさらに酸化された塩基性硫酸銅CuSO4・3Cu(OH)2を生じる。石緑(せきろく)。あおさび。銅青

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日本大百科全書(ニッポニカ)

緑青
ろくしょう
patina

都会地の大気のように硫黄(いおう)化合物を含む屋外環境中に長期間さらされた銅の表面に形成される美しい緑色の保護性のある皮膜。緑青の主成分は塩基性硫酸銅CuSO4・3Cu(OH)2であり、これは銅と硫黄化合物との反応生成物である硫化第一銅Cu2Sあるいは硫酸銅CuSO4がさらに酸化されて生じたものである。大気からの硫酸の供給が十分でないような場合には酸化が十分進まず、銅の表面は暗赤褐色のままにとどまる。海岸地帯のように海塩粒子を多く含む大気にさらされる場合には塩基性塩化銅CuCl2・3Cu(OH)2を含む緑青が生ずる。緑青の色調は美しいので、建築物の銅屋根の着色などに用いられている。自然に緑青が形成されるまでには長期間かかるので、人工的に緑青を形成させる処理も行われている。これには種々の方法があるが、たとえば硝酸銅、塩化アンモニウム、アンモニア水、酢酸などを溶解させた水溶液を銅の表面に塗布して温湿所に放置しておくというものもある。この場合には塩基性硝酸銅が生ずる。わが国では昔から緑青は有毒であるといわれているが、実際に天然の緑青について衛生学的研究を行った結果によると、毒性はほとんどないとされている。

[杉本克久]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ろく‐しょう ‥シャウ【緑青】
〘名〙 銅の表面に生じる青緑色のさびの総称。塩基性酢酸銅、塩基性炭酸銅、塩基性硫酸銅などが知られている。昔から毒性が高いといわれてきたが、実際は、ほとんど毒性はないとされる。緑色の顔料としても用いる。また、その色。
※法隆寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747)「合綵色物〈略〉〈朱砂十三両二分緑青卅三両〉」
※栄花(1028‐92頃)もとのしづく「紺上、ろく上、泥などして絵書きたり」

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