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羅生門・羅城門【らしょうもん】

精選版 日本国語大辞典

らしょう‐もん ラシャウ‥【羅生門・羅城門】
[1]
[一] (羅城に設けられた門、京城門の意。ただし、平城京では羅城の有無は確かでなく、平安京では南京極だけに設けられた。後世「らじょうもん」とも) 平城京・平安京などの都城の正門。朱雀大路の南端にあって、はるかに朱雀門に対する。平安京のものは南北二丈六尺(約七・八メートル)、東西一〇丈六尺(約三一・七メートル)、戸七間で、重閣、瓦葺に鴟尾(しび)を上げていた。はやく荒廃し、鬼がすむといわれ、また、死体がその上層に捨てられたという。その跡は京都市南区唐橋羅城門町にある。らせいもん。らいせいもん。
※続日本紀‐天平一九年(747)六月己未「於羅城門雩」
[二] 謡曲。五番目物。観世・宝生・金剛・喜多流。観世小次郎信光作。「平家物語」などによる。大江山の鬼退治の後、源頼光を初めとする豪傑たちが集まった時、平井保昌は羅生門に鬼が出没するといううわさのあることを話す。渡辺綱はその事実を確かめに羅生門に出かけ、奮闘の末、鬼神の片腕を打ち落として武名をとどろかす。綱。
[三] (羅生門) 小説。芥川龍之介作。大正四年(一九一五)発表。平安末期、羅生門上で死人の髪を抜いて売る老婆を見て盗人に早変わりする下人の心理的推移をたくみに描き、エゴイズムに満ちた人間の本性を表わす。「今昔物語」に取材。
[四] (羅生門) 日本映画。昭和二五年(一九五〇)作。黒沢明監督。芥川龍之介の短編「藪の中」に(三)を加味して脚本化したもの。山中に起こった殺人事件をめぐり、加害者・被害者・目撃者の証言が大きく食い違う。人間のエゴのもたらす真実の不確かさを鋭く追求した異色時代劇。一九五一年ベネチア国際映画祭でグランプリ受賞。
[2] 〘名〙
① 江戸吉原の江戸町二丁目から京町二丁目までの東横町河岸に並ぶ小格子見世のこと。また、そこにいる遊女。これらの見世では客の袖をつかみ理不尽に登楼を強いるところから、昔、平安京の羅生門に鬼がすみ、人を悩ましたのに擬していう。羅生門河岸。悪河岸。
※古郷帰の江戸咄(1687)六「吉原の傾城町を一見せん〈略〉羅生門(ラシャウモン)とて鬼にたとへたる遊女の有ぞ」

出典:精選版 日本国語大辞典
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