●胆汁【たんじゅう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
胆汁
たんじゅう
bile
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デジタル大辞泉
たん‐じゅう〔‐ジフ〕【胆汁】
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監修:松村明
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栄養・生化学辞典
胆汁
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生活習慣病用語辞典
胆汁
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世界大百科事典 第2版
たんじゅう【胆汁 bile】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
胆汁
たんじゅう
肝臓でつくられる黄金色の液体で、肝管を経て総肝管に入り、十二指腸に流入する。しかし十二指腸乳頭にある括約筋が収縮していると、胆汁は胆嚢(たんのう)管や胆嚢へ引き戻される。ここで胆汁は蓄えられ、濃縮される。病気の診断のため(胆嚢炎など)、口から管を入れて胆汁を採取することがあるが、そのときまず出てくるのは総胆管にある胆汁で、これをA胆汁とよんでいる。次に胆嚢胆汁(B胆汁)が出て、最後に肝管胆汁(C胆汁)となる。
胆汁は、肝細胞から1日に250~1100ミリリットル分泌され、前述のように一時胆嚢に蓄えられる。食後、とくに脂肪の多い食事をとると、十二指腸の粘膜からコレシストキニンcholesystokininというホルモンが分泌される。このホルモンは、胆嚢を収縮させ胆汁を十二指腸に排出させる働きをもっている。なお、十二指腸からはパンクレオチミンpancreozyminというホルモンが出て、膵臓(すいぞう)からの膵液の分泌を盛んにさせるが、このホルモンとコレシストキニンとは同じものであることがわかり、CCK-PZ(コレシストキニン・パンクレオチミン)とよばれている。
胆汁は、胆嚢において10倍近くに濃縮される。したがって、胆嚢胆汁と肝臓からの肝臓胆汁とでは組成が異なっている。水分以外で、もっとも多く含まれている胆汁酸塩は、胆汁酸がナトリウムやカリウムと結合してできたものである。胆汁酸の働きとしては、(1)リパーゼの活性化、(2)脂肪の表面張力を減じて乳化する、(3)脂肪酸の吸収を促進する、(4)小腸の運動を盛んにする、などがあげられる。ヒトの胆汁は黄褐色をしているが、これはビリルビンbilirubinという胆汁色素の働きによる。肝臓で赤血球が壊されるとヘモグロビンが出て、ヘムとグロビンに分かれる。ヘムからはビリベルジンが生じ、これが還元されてビリルビンとなる。なお、ヘモグロビンから離れた鉄は、またヘモグロビンの合成に使われる。ビリルビンは、腸内細菌によってウロビリノーゲン(ステルコビリノーゲン)となって糞便(ふんべん)中に排出される。しかし、大部分のウロビリノーゲンは吸収されて血液中に入り、ふたたび肝臓に戻っていく(これを腸肝循環という)。
ビリルビンは、血液100ミリリットル中に0.2~0.8ミリグラム含まれているが、赤血球が大量に壊されると、ビリルビンの量が多くなり、皮膚や粘膜が黄色となる。これが黄疸(おうだん)とよばれる症状である。また、肝細胞での胆汁分泌機能が悪くなったり、胆管の狭窄(きょうさく)などによって胆汁の通過障害がおこっても黄疸となる。胆石症というのは、胆嚢や胆管に石ができる疾患である。胆汁中のコレステロールと胆汁酸塩のバランスが崩れてコレステロールが多量となると、コレステロールが沈殿して石が生じてくる。石にはコレステロール結石のほか、ビリルビン結石、カルシウム結石などがあり、多くは胆嚢の中でつくられる。
胆石は、しばしば胆嚢に炎症をおこすほか、石が胆管に出て、胆汁の通過障害をおこしたり、胆管が刺激されて、ひどい痛みを伴う。多くの場合、手術して石を取り除くが、石の種類によっては、薬で溶かす方法や超音波で石を砕く方法もとられる。
[市河三太]
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精選版 日本国語大辞典
たん‐じゅう ‥ジフ【胆汁】
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