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胎盤【たいばん】

妊娠・子育て用語辞典

たいばん【胎盤】
子宮の内壁にできる円板状の器官で、(へそのお)で母体赤ちゃんをつなぎます。妊娠5週ごろから作られ始め、13週ごろ完成します。臍の緒を通じ、母体から赤ちゃんへ酸素栄養を渡し、老廃物二酸化炭素を母体へ送り返すなど、大切な役目を担います。通常は子宮の上のほうにあります。この働きが落ちてしまうことをを、胎盤機能不全と呼びます。

出典:母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(愛育病院院長)、子育て編:多田裕(東邦大学医学部名誉教授)
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デジタル大辞泉

たい‐ばん【胎盤】
子宮内にあって、胎児臍帯(さいたい)によってつながり、母体との物質交換を仲介する海綿状・盤状の器官。胎児の娩出(べんしゅつ)のあと脱落する。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

胎盤
 子宮内腔と胎児の臍帯の間にできる海綿状の構造で,血管が発達しており,母親から酸素や栄養素を胎児に供給し,胎児から母親へ老廃物を渡す場所としての機能をもつ.また,妊娠の維持のため,じゅう毛性性腺刺激ホルモン,プロゲステロンエストロゲンを分泌する器官でもある.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

たいばん【胎盤 placenta】
胎生動物において,胚および胎児の組織と,母体(理論上は父体でも可)の組織とが緊密に接着し,両者の間に物質の交換や細胞レベルの相互作用など,生理的に重要な相互関係が生じている場合,そのような組織複合体を胎盤といっている。したがって,胎盤と呼ばれる器官には胚性組織から成る部分と,母体(または父体)性組織から成る部分とがある。胎盤形成を伴う生殖様式は真胎生と呼ばれる。胎盤形成を伴わない胎生は,卵胎生と呼ばれることがあるが,真胎生と卵胎生の区別は明確につけにくい場合も少なくない。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

たいばん【胎盤】
妊娠の際、子宮内にできる円盤状の組織塊。胎児がへその緒を介して物質交換を行う。また、胎盤ホルモンを分泌して妊娠の維持に重要な役割をする。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

胎盤
たいばん
placenta
妊娠中に子宮内壁に付着して,胎児の成長,発育に寄与する円盤形の臓器で,大きさは直径約 20cm,厚さ約 3cm,胎児とは臍帯によって連結する。胎盤は,母体側は子宮内面の脱落膜,胎児側は妊卵表面の絨毛膜が合わさって発育し,形成される。母親の血液は子宮壁から胎盤の中を流れ,そこに胎児側の細い血管を含む絨毛が,水栽培の植物の根のように浸った形となる。妊娠中は,胎盤が胎児血液に酸素や栄養素を与え,二酸化炭素や排泄物を母体血液に受取る。また,黄体ホルモン,卵胞ホルモン,性腺刺激ホルモンなど,さまざまなホルモンを分泌し,妊婦に起る生理的変化を助けたり,妊娠の継続,維持,乳汁分泌の準備などに役立っている。役割の判明していないホルモンの分泌もある。胎盤の付着部位の異常としては前置胎盤がある。胎児のあとで胎盤も子宮壁からはがれて娩出される。これを後産 (あとざん) と呼んでいる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

胎盤
たいばん
placenta

胎生動物において胚(はい)および胎児由来の組織と母体子宮内膜由来の組織が緊密な接触を保って両者間に物質交換など生理的に重要な相互関係を生じている組織複合体を胎盤といい、血管に富んだ臓器である。

 胎盤の形態は動物によって異なる。ヒトの胎盤はパンケーキ状で、語源的に平らなケーキの意味をもつplacentaにふさわしいが、ネコやイヌでは帯状、ヒツジやウシはロゼット状などいろいろな形態がみられる。

[新井正夫]

ヒトの胎盤

繁生絨毛(はんせいじゅうもう)膜と基底脱落膜からなる盤状胎盤で、妊娠4か月末に完成する。妊娠末期には円形または楕円(だえん)形で、扁平(へんぺい)な円盤状を呈し、直径15~20センチメートル、厚さは中央部で2~3センチメートル、重さは約500グラムで胎児体重の約6分の1に相当する。胎盤の子宮壁につく面を母体面といい、胎児に対する面を胎児面という。母体面は暗赤色で、大小不同の分葉に分割されて石垣状を呈する。胎児面は平滑で淡灰色を呈し、表面は羊膜で覆われている。新鮮な胎盤は灰白色の薄膜が各分葉の表面を覆い、分葉間の溝の中にも侵入し、やや厚い隔壁(胎盤中隔)を形成する。胎盤の微細構造は複雑である。絨毛組織は絨毛樹を形成し、その幹の部分は絨毛間腔(くう)の中央にあり、絨毛膜板と基底板との間を直角に連ねている。絨毛樹の中には胎児の血流が通っているが、一方、絨毛間腔内には母体血が充満している。この両者間でガス交換が行われるほか、各種の有機物や無機物質溶液、色素、免疫体などが通過し、胎盤は胎児にかわって消化器をはじめ、肺・腎(じん)・肝臓の作用をするわけである。また、胎盤ホルモン(おもに性腺(せいせん)刺激ホルモン)を分泌するが、これは妊娠の早期診断に応用される。

 胎盤血行には、胎児血行と母体血行がある。胎児血行は臍(さい)動脈から絨毛内の毛細管網内に入り、絨毛間腔の母体血から酸素や栄養素をとって炭酸ガスなど不要物質を放出して動脈血となり、臍静脈に集まる。母体血行は、子宮胎盤動脈から動脈血を絨毛間腔へ送り、胎児の静脈血に酸素や栄養素を与え、炭酸ガスなど不要物質を受けて静脈血となり、胎盤の辺縁にある辺縁静脈洞内に流入して子宮胎盤静脈を経て母体の心臓に戻る。

 完成した胎盤は、母体の脱落膜と受精卵からの絨毛膜・羊膜とからなる。胎盤が完成するまでは受精卵と子宮との結合は弱く、流産をおこしやすいが、完成すると結合が相当に強くなって流産の危険も少なくなる。また、胎盤にも寿命があり、妊娠があまり長く続くと機能を失って老化してくる。分娩(ぶんべん)前に老化がおこると、酸素の供給不足などで胎児が危険になる。したがって、分娩予定日より半月以上も出産が延びる遷延妊娠の場合には、胎盤の老化が進行しないうちに人工的に分娩をおこさせるようにする。

 なお、胎児と胎盤は機能的には一つの単位としてみなければならず、胎児‐胎盤系とよばれている。また、尿中・血中絨毛性ゴナドトロピンの検査や羊水検査など、胎児の予後に関連する胎盤機能検査が行われる。

[新井正夫]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

たい‐ばん【胎盤】
〘名〙 哺乳類の子宮内で妊娠中の胎児を保ち、胎児と母体間の物質交換を行なう複合器官。胎盤は胎嚢から生じた胎児胎盤と、子宮粘膜から生じた母体盤とによって構成されている。胎盤ホルモンを分泌し妊娠の維持に重要な機能をもつ。胎児の分娩後、排出される。また、哺乳類以外の脊椎動物の一部にも類似の構造のものを持つものがある。〔医語類聚(1872)〕

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