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脱肛【だっこう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

脱肛
だっこう
anal prolapse
肛門脱ともいう。広義には肛門から腸壁の一部が脱出することをいうが,普通は内痔核があって,排便時に脱出し,それが習慣となるものをいう。軽いものは温浴軟膏で回復するが,重いものは脱出した痔核肛門括約筋に締めつけられて,かんとん (嵌頓) 核を起す恐れなどがあるので,外科的な原因除去,あるいは補整を必要とする。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

だっ‐こう〔‐カウ〕【脱×肛】
痔疾(じしつ)の一。門の粘膜直腸下端の粘膜が肛門外に出てしまうこと。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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家庭医学館

だっこう【脱肛 Anal Prolapse】
[どんな病気か]
 肛門管(こうもんかん)の上皮と下部の直腸粘膜(ちょくちょうねんまく)が肛門の外に飛び出した状態をいいます。原因には、Ⅱ度以上の内痔(ないじかく)(コラム「内痔核の分類と脱肛」)、加齢(かれい)(老化)、術後後遺症、出産による肛門括約筋(こうもんかつやくきん)の機能不全などがあります。
 肛門括約筋の機能不全による便失禁(べんしっきん)(下着の汚れ)がおもな症状です。
[治療]
 痔核によるものは痔核切除術(じかくせつじょじゅつ)で治りますが、肛門括約筋の機能不全による場合は括約筋修復術(括約筋縫合術(ほうごうじゅつ)、移動術、置換術(ちかんじゅつ))が必要です。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

だっこう【脱肛 prolapse of the anus】
肛門脱ともいい,内痔核性と真性の2種類がある。前者は俗によくいわれる脱肛であって,第3度の内痔核が長年月の間に持続的に脱出したままになってしまい,内痔核の脱出とともに健康な部分の粘膜までが肛門外に脱出,露出している状態をいう。一方真性脱肛直腸粘膜脱あるいは直腸脱に属するもので,肛門括約筋の弛緩や骨盤底部の支持組織の弱化が基礎となって発生するものと考えられている。真性脱肛は少ない。直腸粘膜だけの一時的脱出は正常の小児でもしばしばみられ,この排便後に自然に戻る一時的な肛門粘膜面の露出は生理的なもので脱肛ではない。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

だっこう【脱肛】
直腸の下端の粘膜が肛門の外へ出る症状。多くは痔核じかくが原因となる。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

脱肛
だっこう
内痔核(じかく)度(内痔核が肛門外に脱出して元に戻らない状態)を俗に脱肛とよんでいるが、医学用語としては脱出性痔核とよぶ。排便時に努責(どせき)(息張ること)によって直腸粘膜の一部が肛門外に脱出しても、排便後に自然に修復されるような一時的な肛門管粘膜の露出は生理的であり、脱肛とはよばない。脱肛すれば肛門部の腫(は)れと激痛を生じ、治療が必要となる。直腸粘膜脱は脱肛のほかに、ホワイトヘッド肛門、肛門術後瘢痕歪形(はんこんわいけい)、完全直腸脱などにもみられる。これらに対しては、いずれも外科的手術が必要で、坐薬(ざやく)や内服薬では根治性は望めない。急性の脱肛を嵌頓(かんとん)痔核とよぶが、急性期に手術することの可否については異論がある。[竹馬 浩]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

だっ‐こう【脱肛】
〘名〙 肛門部の一部または全部が肛門外に脱出する状態。痔核が原因で起こる肛門粘膜脱が多い。〔色葉字類抄(1177‐81)〕 〔外科秘法‐治諸雑症品上〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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六訂版 家庭医学大全科

脱肛
だっこう
Anal prolapse
(直腸・肛門の病気)

どんな病気か

 肛門や直腸の下のほうの粘膜が肛門外に脱出する病気です。肛門粘膜脱(こうもんねんまくだつ)ともいいます。内痔核(ないじかく)が進んで、肛門の外に脱出するようになった状態を指すこともあります。

原因は何か

 粘膜脱を生じる原因にはさまざまなものがあります。加齢で肛門括約筋(かつやくきん)が弱くなり、また肛門や直腸粘膜を支えている組織が弱くなって粘膜が脱出するようになったものがあります(図10)。

 また、肛門の手術を受けたあとの障害でなったものもあります。しかし、最も多いのは内痔核の程度が進んでなったものです。

症状の現れ方

 粘膜は分泌液を分泌しますが、肛門外へ粘膜が脱出することで粘膜部分が刺激を受け、分泌液が増加します。下着が汚れたり、肛門周囲に分泌液が付着することで湿疹が生じ、痛がゆくなったり、ジメジメとべとついたりします。また、粘膜部分は弱いので肛門外に脱出するとこすられて傷つき、そのために出血や痛みがみられます。

 痔核の脱出によるものでは時に脱出したまま(痔核の嵌頓(かんとん)状態)となり、激しい痛みが現れ、一部に壊死(えし)、感染がみられ、腐ったり、ひどくなると発熱することもあります。

治療の方法

 根治的にしっかりと治すには、粘膜の脱出部分に外科的な治療をすることが必要です。ゴム輪結紮(けっさつ)療法で粘膜脱部分を処置したり、手術的に痔核切除に準じて切除したりします。

 肛門の締まりが悪くなって生じているものには、手術的に肛門の出口にナイロンなどのリングを挿入し締めることも行われます。

 痔核脱出により嵌頓状態となった場合は、嵌頓痔核と同様に処置します。

病気に気づいたらどうする

 肛門周囲の衛生に留意します。入浴時や排便後は、温湯で肛門周囲を十分に洗い、洗ったあとは乾燥させておくようにして肛門周囲を清潔に保つように努力します。下着は通気性の良いものをつけるようにします。また刺激物の摂取、アルコールなどはひかえます。

 意識的に括約筋を締める運動をして肛門の締まりをよくすることも、粘膜の脱出の防止に効果的なことがあります。

 以上の注意をしていても粘膜脱による出血、脱出、痛みがひどくなるようならば、坐薬・軟膏などを使い、肛門周囲の粘膜脱による炎症を抑えるようにします。それでも良くならなければ、外来処置、手術などの外科的処置を考えます。

岩垂 純一

出典:法研「六訂版 家庭医学大全科」
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