●腎不全【じんふぜん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
腎不全
じんふぜん
renal failure
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デジタル大辞泉
じん‐ふぜん【腎不全】
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栄養・生化学辞典
腎不全
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家庭医学館
じんふぜん【腎不全 Renal Failure】
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世界大百科事典 第2版
じんふぜん【腎不全 renal failure】
[急性腎不全]
急激に発症し,数時間から数日の間に腎不全になるもので,90%以上は腎臓以外の誘因によって発生する。急性腎不全は,脱水や大量失血,心不全やショックから,腎臓への血流そのものが減少することによって起こる腎前性腎不全,腎盂(じんう)以下の尿路の閉塞によって,糸球体ろ過量が低下する腎後性腎不全,腎臓そのものに器質的変化があって起こる腎性腎不全に大別される。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
腎不全
じんふぜん
renal failure
腎機能不全ともいい、腎機能が高度に障害され、生体の内部環境を正常に維持することが困難になった状態をいう。腎実質の障害による腎性腎不全のほか、腎循環不全による腎前性、尿路の閉塞(へいそく)による腎後性の腎不全がある。一般に、その発症によって急性と慢性に分けられる。
[加藤暎一]
急性腎不全
症状としては、1日400cc以下の尿量(乏尿)が数日間続いたときに急性腎不全と診断される。原因としてもっとも多いのは手術後であり、大やけど、大きな創傷、薬物中毒、日射病などがこれに続く。筋肉の挫滅(ざめつ)によって生じたミオグロビンが尿細管腔(くう)を閉塞することが一つの原因であり、低血圧(最高60ミリメートル水銀柱以下)が数時間続き、腎の血行障害によって腎組織が壊死(えし)に陥ることがいま一つの原因である。
初めは乏尿のほかは無症状であるが、のちには電解質や尿素窒素が排出されないため日を追って尿素症状としての悪心(おしん)、嘔吐(おうと)、皮膚のかゆみ、興奮、傾眠などがみられる。また乏尿の結果、浮腫(ふしゅ)や心不全由来の肺うっ血による呼吸困難が現れるのは数日後である。
治療は、食事を主体とする姑息(こそく)的療法と、人工腎臓か腹膜灌流(かんりゅう)を行う方法に分かれる。前者は、ほとんど絶食して渇をいやす程度のわずかな量の水を与え、点滴で500cc程度のブドウ糖を入れ、尿が出るのを待つが、近年では透析センターの普及もあり、3日無尿が続けば、予防的に透析療法を行うべきである。
[加藤暎一]
慢性腎不全
慢性腎不全は腎機能がしだいに低下し、血中尿素窒素が上昇し(正常値20ミリ%)、血清電解質の異常(高カリウム血症など)をきたした状態をいう。原病のうちでもっとも多いのは慢性腎炎で、そのほか高血圧、嚢胞(のうほう)腎、糖尿病性腎症、痛風腎なども末期になればこの状態になる。さらに進行すれば、尿毒症をおこす。
自覚症状としては多尿と口渇があり、ときに全身倦怠(けんたい)、食欲不振、悪心、嘔吐、皮膚のかゆみなどがあるが、自覚症状を伴わないこともある。他覚的には尿に中等度または軽度のタンパク尿と顕微鏡的血尿があり、血圧は正常または軽度に上昇する。腎機能は著しく低下し、糸球体濾過(ろか)値30cc/分以下、腎血漿(けっしょう)流量125cc/分以下、PSP(フェノールスルホンフタレイン)15分値10%以下、濃縮力最高尿比重1.020以下である。
治療は姑息的療法と透析療法に分かれる。前者は、摂取するタンパク質を制限することによって窒素平衡を維持させようとするもので、たとえばタンパク質1日25グラムに鶏卵1個を加える食事によって血中尿素窒素が50ミリ%以下に保てるならば、これを持続する。
後者は、人工腎臓による血液透析、または腹膜灌流法によって腎臓の働きを代償しようとするものである。近年は社会復帰の効率がよい持続性外来腹膜灌流法(CAPD)が普及しつつある。さらに透析療法では、食事、摂水、社会活動にもやはり制限があるので、患者の急速な増加とともに、腎移植を推進させるよう努力が続けられている。
[加藤暎一]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典
じん‐ふぜん【腎不全】
出典:精選版 日本国語大辞典
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六訂版 家庭医学大全科
腎不全
(子どもの病気)
腎臓のはたらきが低下して不要な老廃物や水分などの排泄が十分できなくなった状態を「腎不全」といいます。
腎臓の機能が半分以下になると、成長障害や貧血、骨の異常などを合併するようになり、末期状態になると、
小児の末期腎不全患者は、年間におよそ60人程度発生し、現在200~300人ほどが透析を受けているとされています。
原因疾患としては、以前1位であった
基本的に不可逆的(元にもどらない)で進行性のため、腎機能低下の進行をいかにくい止めるかが重要です。残念ながら末期の腎不全になってしまった場合は、十分はたらけなくなった腎臓の代わりに、
透析および支持療法の進歩に伴って、腎不全を患いながらも、幼稚園や学校に通ったり、旅行をしたりといった健常な子どもと同じ生活が十分可能になっています。しかし、よりよい精神・身体の発育のためには腎移植が最も望ましい治療法です。また、透析をへずに移植を行うこともあります。
腎不全に伴う成長発育の問題や骨の障害、心機能障害、精神的な問題などは、腎機能が低下してきた段階からすでに始まっている問題です。早い時期から、小児腎臓病の専門医と将来を見据えた相談をすることが望ましいと思われます。
出典:法研「六訂版 家庭医学大全科」
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腎不全
じんふぜん
Renal failure
(お年寄りの病気)
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