●腎炎【じんえん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
腎炎
じんえん
nephritis
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デジタル大辞泉
じん‐えん【腎炎】
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栄養・生化学辞典
腎炎
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食の医学館
じんえん【腎炎】
《どんな病気か?》
〈自覚症状の少ない慢性腎炎。放置すると腎不全に。〉
腎臓(じんぞう)には、毛細血管(もうさいけっかん)が糸くず状にかたまった糸球体(しきゅうたい)という組織があり、血液をろ過して尿をつくりだしています。この糸球体が炎症を起こす病気が腎炎(じんえん)で、急性と慢性があります。
急性腎炎は溶血性連鎖球菌(ようけつせいれんさきゅうきん)(溶連菌(ようれんきん))などの細菌が上気道(じょうきどう)などに感染して抗体(こうたい)をつくり、細菌と抗体が結合したものが動脈を通って腎臓に入り、糸球体を障害して起こります。
子どもに多く発病しますが、大人でもかかることがあり、そのうち1割ほどの人は、慢性腎炎に移行します。初期には入院による絶対安静ときびしい食事制限が必要です。
慢性腎炎は、急性腎炎が治りきらずに移行するケースも多少はありますが、9割は原因不明です。症状はまぶたのむくみ、血尿(けつにょう)、尿量の減少、血圧の上昇などですが、自覚症状が強くはでず、大半は定期検診の尿検査などで発見されます。
《関連する食品》
〈急性腎炎の場合は、食事や水分の制限が必要〉
○栄養成分としての働きから
急性腎炎の場合、たんぱく質の老廃物が腎臓にたまるのを抑えるため、食事のたんぱく質量を正常なときの半分くらいに制限します。
初期にはむくみもあるため、水分量も制限します。尿量も減り、カリウムの排泄(はいせつ)が悪くなっているので、生野菜やくだものなど、カリウムの多い食品もひかえます。
一方、慢性腎炎では、腎機能が正常であれば、たんぱく質を極端に制限する必要はありません。むくみがない場合は、水分制限も必要ありません。また、急性、慢性いずれの場合も、塩分摂取量をひかえます。
〈ビタミンA、B群、セレン、亜鉛も有効〉
腎炎には、腎疾患全般に有効なIPA(イコサペンタエン酸)やグリシニン(「腎疾患とは」参照)のほか、体内の免疫力アップによいとされるビタミンAやB群、セレン、亜鉛(あえん)といったミネラルも効果的です。
ビタミンAは、動物性のレチノールと植物性のカロテンから摂取できますが、たんぱく質の多い動物性食品よりも、コマツナやニンジンといった緑黄色野菜に含まれるカロテンを多くとるようにしましょう。
また、ビタミンB群を効率よくとるには、B群をまんべんなく含む玄米(げんまい)や小麦全粒紛(ぜんりゅうこ)を主食にとりいれるといいでしょう。玄米にはセレンも豊富で、ほかにワカサギやイワシ、ネギにも含まれています。
たんぱく質制限がなければ、亜鉛を多く含むカキ、牛もも肉、納豆なども利用したい食品です。
また、ビタミンCには、かぜなどのウイルスが腎臓に侵入するのを防ぐ働きがあり、腎炎に有効です。ビタミンCは野菜やくだものに多く含まれますが、急性期で尿量が減っているときはカリウムをひかえたほうがよいので、ブロッコリーやコマツナなどの野菜をゆでて、カリウムを減らして食べるといいでしょう。
○漢方的な働きから
漢方では、アズキ、スイカ、ダイズなどに利尿作用があります。浮腫(ふしゅ)(むくみ)が起こりやすい人は、これらの食品をとるといいでしょう。
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世界大百科事典 第2版
じんえん【腎炎 nephritis】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
腎炎
じんえん
腎臓の炎症のことで、おもに腎臓の実質である糸球体が細菌感染によって侵され、腎機能が障害される。現在では糸球体腎炎と同義に使われる場合が多い。主として溶連菌が体内のどこかに感染し、その毒素に対するアレルギー現象として発症する。浮腫(ふしゅ)、血圧上昇、血尿、タンパク尿がみられ、急性と慢性に大別される。
なお、間質性腎炎は腎実質の炎症である糸球体腎炎に対してよばれたもので、種々の病因によっておこる腎間質を中心とした非特異的反応状態をいい、急性と慢性がある。
[加藤暎一]
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精選版 日本国語大辞典
じん‐えん【腎炎】
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