●腹痛【ふくつう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
腹痛
ふくつう
abdominal pain
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デジタル大辞泉
はら‐いた【腹痛】
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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ふく‐つう【腹痛】
出典:小学館
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栄養・生化学辞典
腹痛
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食の医学館
ふくつう【腹痛】
《どんな病気か?》
〈おなかをあたためて安静に。半日ほどは絶食を〉
腹痛は、食べすぎや冷え、緊張や便秘によって起こるものから、重いものでは、急性胃腸炎や虫垂炎(ちゅうすいえん)、食中毒、胃(い)・十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)などが原因で起こるものまでさまざまです。
乳幼児は、症状を言葉でうまく表現できないので、よく観察し、発熱や嘔吐(おうと)、下血(げけつ)をともなう場合は、早急に医師の診察を受けましょう。
日常よくある軽い腹痛では、おなかをあたためること、そして半日程度の絶食と安静が回復へのかぎとなります。腹痛がおさまっても、胃腸がもとどおりに回復するまでは、おかゆやうどん、すりおろしたリンゴなど、消化吸収のよいものを少量ずつ与えるようにしてください。
反対に、冷たい飲みものや生野菜はおなかを冷やしてしまいます。食物繊維を多く含む食品も消化が悪く、腸を刺激するので避けなければなりません。
《関連する食品》
〈下痢をともなう腹痛にはアリシンが有効〉
○栄養成分としての働きから
食べすぎによる腹痛には、消化吸収を助けるアミラーゼを含んだ食品が有効。アミラーゼはダイコン、カブ、ヤマノイモなどに含まれます。
ニンニクのにおい成分であるアリシンも殺菌作用や体をあたためる効果があり、下痢(げり)をともなう腹痛に有効です。おかゆをつくる際に、細かく刻んだニンニクを少量入れて炊(た)くというのもよい方法です。下痢を早く止めるには、お茶に含まれているカテキンが効きます。水分補給をかねて飲むようにしましょう。
〈ストレス性の腹痛にはビタミンB1が有効〉
ストレスや緊張でよくおなかが痛くなる子どもは、ふだんからビタミンB1をとっておくことです。ビタミンB1には精神を安定させ、胃腸を丈夫にする働きがあり、豚肉、レバー、ウナギ、ニンニク、ネギ、ヤマノイモに多く含まれています。
〈体をあたため腹痛をやわらげるカブ〉
○漢方的な働きから
漢方では、センブリの苦味成分が胃痛、腹痛、神経性の下痢に効果があるといわれています。
乾燥させた全葉にお湯を注ぎ、3分ほどおいてお茶として飲ませます。ただ、センブリはにがいので、子どもには、薬効の似たウイキョウや丁香(ちょうこう)のスープのほうがいいでしょう。
またカブは、漢方では体をあたため腹痛をやわらげる薬効があるとされています。
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世界大百科事典 第2版
ふくつう【腹痛 abdominal pain】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
腹痛
ふくつう
abdominal pain
腹部に発する痛みで、腹部の病変の存在を告げるきわめて一般的な症状であるが、ときには腹部以外の胸部や脊髄(せきずい)などの病変によっておこることもある。通常、腹痛は内臓痛と体性痛が基本となっており、これに関連痛(放散痛)が加わる。内臓痛とは内臓器官そのものからおこるもので、漠然とした痛みであり、部位感は明確でない。原因としては管腔(かんくう)性器官(胃、腸、胆道、尿管、膀胱(ぼうこう)など)の伸展、けいれん、拡張などがあげられる。体性痛とは壁側腹膜、腸間膜、横隔膜の辺縁部からおこる鋭い限局性の痛みで、原因としては壁側腹膜などに対する機械的・化学的刺激があげられる。また関連痛には、内臓皮膚反射や腹膜皮膚反射などがあり、内臓痛の放散で、肩から背部など一定の皮膚領域に知覚過敏や痛覚過敏のみられるものであり、痛みの激しいことを示す。腹部以外の疾患による腹痛も、関連痛の一つとみられる。
腹痛の治療には、まず原因疾患の診断がもっとも重要である。そのためには腹痛の部位や性状、随伴症状を調べる必要がある。部位では自発痛と圧痛との関係を調べ、性状については仙痛と持続痛に分けて調べる。仙痛は内臓痛が強くなって関連痛が加わった状態で、管腔性器官の平滑筋がけいれんしておこり、間欠的に消長する場合が多い。持続痛はおもに実質器官(肝臓や膵(すい)臓など)にみられる痛みで、激しいものは体性痛に属し、管腔性器官の穿通(せんつう)や穿孔にもみられる。また、随伴症状としては悪心(おしん)や嘔吐(おうと)のほか、下痢、便秘、食欲不振、吐血、黄疸(おうだん)、排尿障害などがある。以下、部位別に述べる。(1)心窩(しんか)部痛 いわゆる上腹部痛で、消化性潰瘍(かいよう)(胃・十二指腸潰瘍)をはじめ、虫垂炎の初期、胆嚢(たんのう)疾患、膵疾患のほか、胃炎や胃下垂症などでもみられる。炎症が壁側腹膜に達したり癒着や穿通がみられると、関連痛や体性痛が加わるとともに、痛みの局在部位が移動してくる。(2)右季肋(きろく)部痛 いわゆる右上腹部痛で、肝・胆嚢・胆管疾患が主体をなし、放散痛を伴う胆石症をはじめ、軽度の鈍痛ないし圧迫感を訴える肝癌(がん)、肝炎、肝硬変、肝膿瘍(のうよう)などが含まれる。(3)左季肋部痛 いわゆる左上腹部痛で、一般に機能異常による場合が多く、空気嚥下(えんげ)症、食道裂孔ヘルニア、結腸脾彎曲(ひわんきょく)部のガス貯留などに起因するほか、膵体や膵尾、脾臓、横行結腸や結腸脾彎曲部の病変でもみられる。また、肩や上腕へ放散する関連痛を伴う場合は、心疾患や胸部疾患によることがある。(4)臍(さい)部痛 いわゆる臍(へそ)の周囲の痛みで、腸炎や回虫症など小腸の機能的・器質的疾患のほか、虫垂炎の初期にもみられる。(5)中央下腹部痛 横行結腸の一部および下行結腸の内圧亢進(こうしん)によっておこるが、骨盤内臓器疾患、性器疾患、膀胱・尿路疾患でもみられる。(6)右下腹部痛 いわゆる回盲部痛で、虫垂および回腸末端・盲腸疾患が主体となるが、右腎(じん)疾患や骨盤内の炎症、あるいは腹部神経痛による場合もある。急性虫垂炎が代表的で、ほかに潰瘍性大腸炎、女性性器疾患(卵管炎、子宮内膜炎、卵巣出血など)があり、女性性器疾患では左下腹部や中央下腹部にも痛みを訴える。(7)左下腹部痛 直腸やS状結腸の器質的疾患をはじめ、過敏性大腸症候群や左尿路系疾患、女性性器疾患などでもみられる。(8)全腹部痛 腹部全体が痛むもので、重篤な疾患によるものがあるので注意する。すなわち、急激な腹痛を主訴とし、開腹術を必要とするかどうかを速やかに決定しなければならない疾患群を総称して急性腹症という。
また、腹痛と食事との関係をみると、十二指腸潰瘍や幽門部付近の胃潰瘍では一般に空腹時におこり、食事をとったりアルカリ剤の投与で寛解する。食後ただちに痛む場合は胆嚢疾患や胃・十二指腸の機能異常の場合が多く、胆道仙痛は食後3~5時間でおこることが多い。
なお、小児の腹痛は成人と異なり、〔1〕腹部以外の疾患でおこることが多い、〔2〕急性腹症あるいは重篤な疾患の前駆症状としてみられるものが多い、〔3〕機能的ないし心因性の腹痛が多い、〔4〕乳児では他覚的症状から診断しなければならない、などの特徴がある。
[細田四郎]
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精選版 日本国語大辞典
はら‐いた【腹痛】
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はら‐いたみ【腹痛】
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ふく‐つう【腹痛】
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内科学 第10版
腹痛(症候学)
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