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自然数【しぜんすう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

自然数
しぜんすう
natural number
数1,2,…,n ,…をいう。ただし,最近の数学者のなかには,0をも自然数のなかに入れる人もある。自然数は,数体系のうちで最も単純で基礎的なものである。その発生は,具体的な生活の場で,具体的な物の個数の大小を比較する経験が繰返されるとか,またたとえば2個の具体的な物を含むあらゆる集りが「2」という同じ性質を共通にもっていることに気づくとかして,徐々に行われたものである。それには,ものの多さを表わす集合数と,ものの順序を表わす順序数とがある。序数的自然数の概念は,数学的には,ペアノの公理 (1889) を基礎にして,論理的に組立てることができる。すなわち,(1) 「いち」は自然数である。これを1と書く。 (2) 任意の自然数 n に対して,n の後者と呼ばれる他の自然数が1つ,しかもただ1つ対応する。これを n+ と書く。 (3) 自然数 n の後者は,決して1ではない。すなわち,n+≠1 である。 (4) 2つの自然数 mn が同じ後者をもつならば,これらの自然数は一致する。すなわち,m+n+ ならば mn である。 (5) 数学的帰納法の公理。自然数全体の集合 N のある部分集合 S が1を含み,また nS のとき必ず n+S が導かれるならば,S は自然数全体の集合 N に一致する。すなわち,1∈SN かつ nS ならば n+S であるとき SN である。 n+n+1 とすれば,これらの公理により,1から順次,1+1=2,2+1=3,…,n,… というように自然数全体が定義される。近年の英語では,数え数 counting numberあるいは整である数 whole numberという用語が同じ意味に使われる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

しぜん‐すう【自然数】
1から順に1ずつ増して2、3、4…と得られる数の総称。物を数えたり順序を示したりするのに使われる。整数

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

しぜんすう【自然数 natural number】
1,2,3,……が自然数であるが,これはものの個数を数えることから生じたもっとも基本的な数である。1は自然数である。またnが自然数であれば,それよりも1だけ大きい数n+1も自然数であり,したがって自然数は無限に存在する。自然数にはその大小関係により順序が定まっている。1から出発して次々にそれよりも1だけ大きい数を考えていけば,すべての自然数はその中に必ず一度だけ現れる。この性質は数学的帰納法に利用される。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

しぜんすう【自然数】
1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 …と続く数の総称。正の整数。 0 を含めることもある。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

自然数
しぜんすう
1、2、3、……のように、ものを数えたり、順番を示したりするのに使われる数をいう。これは、正の整数ということもできる。自然数は、ものの集まりの多さを表し、また、集まりのなかでの順序を表すという二つの役割を果たす。前者の場合を集合数、後者の場合を順序数ということがある。ものの集まりを数えるという操作はその一つ一つのものに、自然数を1から順に一つずつ対応させていき(順番を決めることになる)、最後の自然数を決めるということであって、これによって、個数が求められる。
 自然数は、1から始めて1を次々に加えていって構成される。したがって、自然数は限りなくある。このことを公理に基づいて理論的に確立したのがペアノである。ペアノの公理は、次の五つからなる。
〔1〕1は自然数である。
〔2〕どんな自然数xに対しても、その後者とよばれる自然数x′が一つ存在する。
〔3〕x′=y′ならば、xyである。
〔4〕xが自然数のとき、x′が1になることはない。
〔5〕自然数の部分集合Mが、次の条件(1)(2)を満たすならば、Mは自然数全体の集合と一致する。
 (1)1はMに属する。
 (2)xMに属するならば、x′もMに属する。
 最後の〔5〕は、数学的帰納法の原理となるものである。これを基にして、自然数の計算などを定めていくことができる。
 計算の面からみると、自然数は、加法と乗法について閉じているといえる。つまり、どんな二つの自然数をとっても、その和と積は自然数になる。ところが、二つの自然数について、一方から他方を引くと自然数になるとは限らないし、一方を他方で割ったときの商は自然数になるとは限らない。つまり、自然数は、減法と除法について閉じていない。自然数を広げて、減法について閉じるようにしたのが整数であり、除法について閉じるようにしたのが正の分数である。[三輪辰郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

しぜん‐すう【自然数】
〘名〙 正の整数l、2、3、4、…の総称。物の多少の度合いを示す目的に使用された場合は基数(集合数・濃度)、物の順番を示す目的に使用された場合は序数(順序数・番号数)という。また、0を含めていうことがある。正の整数。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕

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