●自由電子【じゆうでんし】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
自由電子
じゆうでんし
free electron
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世界大百科事典 第2版
じゆうでんし【自由電子 free electron】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
自由電子
じゆうでんし
free electron
金属の中で、自由に動き回る電子の総称。原子の中の電子は内殻電子と外殻電子とに区分されるが、一般に化学結合にあっては外殻電子が関与する。共有結合にあっては外殻電子のいくつかが電子雲の重なりをもち、イオン結合にあっては、一方の原子から他の原子へ電子を供与して、電子対をつくる。しかし、金属の場合は、特定の外殻電子が特定の原子から移動したり、対をつくることがなく、原子核の間に電子が漂っているように分布している。これを自由電子という。このため、金属に電場をかけると電流が検知される。金属の電導性、熱伝導性、展性、延性などは、自由電子模型によって説明される。
[下沢 隆]
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精選版 日本国語大辞典
じゆう‐でんし ジイウ‥【自由電子】
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化学辞典 第2版
自由電子
ジユウデンシ
free electron
真空中や物質中を自由に動きまわる電子.物質を構成している分子のなかの電子はクーロン場によって束縛され,一定のエネルギー状態にある.このような束縛された電子に対し,自由度の高い電子を自由電子と名づけている.金属の電気的性質を説明するために,H. Lorentzが金属中の電子は気体分子のように自由に飛びまわると仮定して取り扱う方法を提案し,量子力学によって多くの性質を説明することに成功して以来,このようなモデルを自由電子模型という.また,液体に放射線を照射したような場合,イオン化によって飛び出た電子が,そのとき同時に発生した正イオンのクーロン場から逃がれて液体中を動きまわるときも自由電子という.液体が水であるときは,自由電子は 10-12 s 程度で減速し,水分子によって囲まれて水和電子となる.水和電子は 10-3 s 程度の寿命で水素原子と水酸化物イオンになる.液体が炭化水素のときは,不純物として存在する酸素分子やほかの正イオンに捕そくされるまで自由に液体中を動きまわる.
出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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デジタル大辞泉
じゆう‐でんし〔ジイウ‐〕【自由電子】
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