●芸能【げいのう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
芸能
げいのう
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デジタル大辞泉
げい‐のう【芸能】
2 学問・芸術・技能などについてのすぐれた能力。
「社会上の地位は何できまると云えば…第三には―で極る場合もある」〈漱石・野分〉
3 教養として身につけなければならない学問・芸術などの技芸。礼・楽・射・御・書・数の六芸(りくげい)のほか、詩歌・書画・蹴鞠(しゅうきく)など。
4 生花・茶の湯・歌舞音曲などの芸事。
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世界大百科事典 第2版
げいのう【芸能】
[芸能の意味の変遷]
芸能は元来,芸と能の熟語であった。古代中国の《礼記》《論語》などに見える芸は才技,技術,学習などの意で,《周礼》にいう六芸(りくげい)は,周代官人のまなんで備えるべき礼,楽,射(弓術),御(馬術),書,数に関する学問やわざを意味した。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
芸能
げいのう
演劇、舞踊、音楽、歌謡、民俗芸能、映画、大衆演芸などを総称して便宜的に用いられることが多いが、その概念はかなりあいまいで、時代によっても異なり、定義づけることはむずかしい。現代では、人々の娯楽的要求にこたえて演ずる「芸」をさす。
芸能は、もと中国のことばで、一般に修得した才芸、伎芸(ぎげい)、技能の意であった。『史記』(亀策(きさく)列伝)には「博(ひろ)く芸能の路(みち)を開き、悉(ことごと)く百端(百家)の学を延(あまね)くす」とある。中国では芸は実践すべきものとし、「六芸(りくげい)」と称して、礼(礼儀作法)、楽(歌舞音楽)、射(弓術)、御(ぎょ)(馬術)、書(学問)、数(算術)を芸能とした。わが国でも中古から中世にかけて、漢詩、和歌、俳諧(はいかい)、雅楽、猿楽(さるがく)、神楽(かぐら)、催馬楽(さいばら)、朗詠、今様(いまよう)、宴曲(えんきょく)、笛、琴、鼓、蹴鞠(けまり)、流鏑馬(やぶさめ)、犬追物(いぬおうもの)、双六(すごろく)、囲碁などを芸能の分野に入れていた。世阿弥(ぜあみ)は『風姿花伝(ふうしかでん)』のなかで、「そもそも芸能とは、諸人の心を和らげて上下の感をなさん事、寿福増長の基、遐齢延年(かれいえんねん)の法なるべし」と芸能の奥義と効能を述べている。しかし、戦国時代には芸能は武士に迎えられず、近世にも武士の間ではあまり喜ばれなかった。
近世になると芸能は歌舞音楽に関するものが中心となり、職業的芸能人が続出するようになった。そのため芸能という用語の範囲が狭められていった。明治に入ってからは芸能教育が消極的になり、学校教育に西洋の唱歌や楽器類は採用されても、日本の伝統芸能が用いられることはほとんどなくなってしまった。第二次世界大戦後は、芸能が著しく解放され、学校でも芸能科という課程が設置されて、美術、書道、音楽、工作などがこのなかに入れられた。また、マスコミの世界では芸能が重要視され、いわゆる芸能人がもてはやされるようになった。一方、学問研究の分野でも、芸能に関する文献を渉猟したり、整理考証する作業が進められ、芸能や芸能史の研究に従う学徒が増加。そして芸能研究の学会も組織され、芸能文化にかかわる学術的な専門研究書や雑誌が盛んに出されるようになっている。
[関山和夫]
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精選版 日本国語大辞典
げい‐のう【芸能】
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