●茜【あかね】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
茜
あかね
madder
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
あか‐ね【×茜】
1 アカネ科の蔓性(つるせい)の多年草。本州以南の山野に多い。茎は四角柱でとげがある。葉は心臓形で先がとがり、4枚ずつ輪生するように見えるが、2枚は托葉(たくよう)。晩夏、多数の淡黄緑色の小花を円錐状につける。根は染料や薬用。《季 秋》「―の実つぶせし指を妻示す/秋を」
2 1の根からとった赤色の染料。成分はアリザリン。
3 「茜色」の略。
[補説]書名別項。→アカネ
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
日本大百科全書(ニッポニカ)
茜
あかね
山野に自生するつる性の多年生草本アカネの根から得られる赤色の染料。日本の茜Rubia cordifoliaは、古く奈良時代から用いられてきたもので、同じ赤系統の染料である紅(べに)、蘇芳(すおう)よりも堅牢(けんろう)な色を染め出す。プルプリンを含む代表的な媒染染料で、媒染には、アルミニウム、すなわちアルミニウムを含有する植物、ニシコリ、ツバキ、サカキなどの灰が用いられた。これに比べて効率のいい金属性アルミニウム(ミョウバン)も文明度の高い地域から使用が始まり、現在では世界の各地で用いられている。茜染めの染法は、一般的には被染物へまず媒染剤を施して、その後に染料に浴染する先(さき)媒染の方法が多く行われている(インド、インドネシアなど)。日本で現在行われている伝統的な方法は、まずニシコリの灰汁(あく)に糸または裂(きれ)を120回もつけては干して十分媒染剤を浸透させたものを、アカネの根を煎(せん)じた染汁に浸し、所望の濃さを得るまで繰り返して染め上げる。
伝統的な茜染めで世界的に有名なのは、インドおよびインドネシアの茜染めで、染料はインドアカネMorinda citrifoliaの根が用いられる。とくに近年までその染法がミステリーといわれていたインドの赤indian redやインドネシアのバリ島のテンガナンの茜染めは、植物性または動物性の油脂、皮革なめしに用いられるタンニン性の物質を加えたりして、何か月もかけて行われるという。
[山辺知行]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
動植物名よみかた辞典 普及版
茜 (アカネ)
植物。アカネ科のつる性多年草
出典:日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」
(C) Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
あか‐ね【茜】
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「茜」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●茜の関連情報