●葦船【あしぶね】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
葦船
あしぶね
(1) 最も古い船の形式の一つで,パピルスの茎で造ったエジプトの草いかだが初めといわれる。世界各地にあり,今日では南アメリカのペルーとボリビアの両国にまたがるチチカカ湖のものが代表的存在である。日本でも『古事記』に葦船の名が出てくるが,実体は不明。 (2) 刈取った葦を積んだ船。日本の上代から近世の文学や絵画に登場することが多い。
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精選版 日本国語大辞典
あし‐ぶね【葦船】
〘名〙
① 葦で編んで作った小さな舟。もっとも原始的な舟で、古代のエジプト・インド・中国などで用いられた。日本神話には、蛭子(ひるこ)をのせて流したと伝える。あしのふね。
※古事記(712)上「此の子は葦船(あしぶね)に入れて流し去てき」
② 葦を積んだ船。あしかりぶね。《季・秋》
※忠見集(960頃)「難波にあしぶねあり」
③ 水に浮いている葦の葉を船にたとえていう語。《季・秋》
※浄瑠璃・聖徳太子絵伝記(1717)五「一生の危(あやうき)こと、此芦舟(アシフネ)に劣らんや」
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