●蔵屋敷【くらやしき】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
蔵屋敷
くらやしき
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デジタル大辞泉
くら‐やしき【蔵屋敷】
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世界大百科事典 第2版
くらやしき【蔵屋敷】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
蔵屋敷
くらやしき
江戸時代において、大名、幕府、旗本、社寺、諸藩家臣が貢租米その他国産物を売却するため設置した屋敷で、倉庫を付設する。大坂、江戸、大津、敦賀(つるが)、長崎など商業、金融上の要衝に置かれたが、ことに大坂で発達し、17世紀後半以降、中之島、土佐堀(とさぼり)川、天満(てんま)堀川、江戸堀川沿岸に数多く設置され、元禄(げんろく)(1688~1704)ごろには約100、幕末には約125存在した。蔵屋敷の主たる役割は、(1)蔵物(くらもの)を売却すること、(2)領内非自給物資を調達すること、(3)借銀をすることであった。蔵屋敷を通じて販売される物資を蔵物というが、その最大のものは貢租米、蔵米であり、大坂では17世紀後半以降、毎年100万~150万石の蔵米が販売された。蔵物の売却は入札制で行われ、入札に参加できる仲買は蔵ごとに指定されていた。これを蔵名前(くらなまえ)という。落札した仲買は代銀を掛屋(かけや)に納め、掛屋はその代銀受取証すなわち銀切手を発行、銀切手は蔵元(くらもと)で米切手と交換された。米切手所有者は蔵元にこれを持参すれば、現米を請求することができた。掛屋は蔵物販売代銀を保管し、必要に応じて大名の国許(くにもと)や江戸藩邸に送金したほか、蔵物を担保として大名貸を行った。このほか蔵屋敷には名代(みょうだい)、用聞(ようきき)、用達(ようたし)、館入(たちいり)といった関係町人がおり、また留守居(るすい)ほか蔵関係役人がいた。堂島(どうじま)米会所は、蔵屋敷から発行される米切手の売買機関であった。蔵屋敷は廃藩置県後、廃止となり、その多くは払い下げられた。
[宮本又郎]
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精選版 日本国語大辞典
くら‐やしき【蔵屋敷】
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旺文社日本史事典 三訂版
蔵屋敷
くらやしき
大坂・江戸などに設けられたが,特に大坂に集中。構成員は蔵役人・蔵元・掛屋その他からなり,蔵元が領地からの収納・保管,掛屋が商人への売却・代金保管にあたった。掛屋は御用商人が任じられ蔵元を兼ねることが多くなった。
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