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薬学【やくがく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

薬学
やくがく
pharmacy; pharmaceutical sciences
医薬品の由来,開発,検定,製剤法などを研究する学問。ことに現代医学とは密接な関連をもっている。普通製薬合成調剤などに区分して研究されているが,実務上その対象となる医薬品は次のように3分される。 (1) 有機物,無機物生薬からの析出物や合成化学薬品。 (2) ジギタリス葉や麦角のように,生薬あるいは動物の全部または一部,もしくは分泌物を取って機械的処理によりつくったもの。 (3) チンキ剤や液剤のように,生薬あるいは化学的製剤に,浸出,蒸留,溶解など比較的簡単な操作を加えて得られたもの。また,遺伝子工学細胞工学発展に伴い,生命科学の技術を利用した新しい医薬品も開発されている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

やく‐がく【薬学】
化学物質を健康増進・病気治療との関係から研究し、医薬品の性質や開発・製造・効能検定・管理などについて研究する学問。

出典:小学館
監修:松村明
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

やくがく【薬学 pharmacy】
医学の一部門として発生し,さまざまな曲折を経て今日の様相にまで発展してきた一種の技術科学と考えられ,医薬品の創製,製造,患者への適用・管理,流通管理のほか,国民の保健衛生の向上,保全に資する総合的学問である。
[薬学の歴史]
 薬学の成立を歴史的にたどるとすれば,その淵源ギリシア時代の〈調剤医師〉に求められる。医薬未分化の時代に,調剤医師と後世の薬史学者に呼ばれた,〈診断〉もすれば調剤も行ったギリシア・ローマ時代の医師は,やがて治療上必要な〈薬の調製〉という手仕事を,医薬原料である生薬類を扱っていた薬種商(ピグメンタリウスpigmentarius)にゆだねる風潮が起こってきた。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

やくがく【薬学】
医薬品の開発・製造・管理などを目標とし、これに必要な基礎学を体系化した総合科学。薬化学・薬品分析学・薬品製造学・生薬学・薬物学・衛生薬学・生化学・製剤学・医療薬学などの分野がある。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

薬学
やくがく
pharmacypharmaceutical science
薬学とはいかなる学問であるかということについては、これまで種々の見解が出され論議されてきたが、化学物質を人間の健康との関係から研究する学問分野である点では一致している。薬学者の伊藤四十二(よそじ)(1909―76)は「人の健康の保持増進と疾病の治療を目的とし、主としてこれに関連する物質を通じて、この目的に到達するための学問」と定義しており、また『薬学研究白書』では「医薬品の創製、製造、管理を目標とする総合科学」と定義している。
 薬物には化学的・生物学的側面のほか、物理的あるいは物理化学的側面もあり、これらが導入されて新薬の創製、開発、製造に大きな影響をもたらした。しかし、いずれも物質志向型ないし医薬志向型であり、薬剤の調整、管理、評価といった病院薬局での業務は患者志向型であるべきもので、薬学の一つの方向として臨床薬学ないし医療薬学という分野が、アメリカをはじめ世界各国で急速に発展してきた。日本の薬学は、もともと有機化学を中心として発展してきた学問であり、薬物をまず化学物質として取扱い、そのため有機化学および天然物化学が高度に発展したが、臨床医学という薬物治療の現場との交流が欠けていた。
 元来、薬学は医学の一部門として発生し、医師が診断して薬の調合もしていた。しかし、ヨーロッパにおいて1240年、神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世は医薬令を公布し、医と薬を分離して医師の薬局所有を禁じた。日本では江戸時代の終わりまで、薬学は医学修業の前提とされていたにすぎないが、明治維新後にヨーロッパ医学の影響を受け、1873年(明治6)第一大学区医学校(後の東京大学)に製薬学科を設けて薬学を教授した。これは大学における最初の薬学教育である。翌年には医制が公布され、専門の薬舗主(のちに薬剤師と改称)を創設して薬学の専門職業人をつくった。こうして薬学が医学より分離したわけであるが、その要因としては、不良医薬品の横行に対する専門知識をもった技術者による鑑別、医薬品創製の必要性が増大したことなどがあげられる。
 ヨーロッパでは古くから薬局において徒弟制度による薬学教育が行われ、18世紀には薬局の業務として(1)医師の処方による調剤および販売、(2)医薬品の製造、(3)地域住民に対する公衆衛生の指導が行われている。これは現在の薬剤師の職能に通ずるものである。日本の薬学は有機化学をはじめとする基礎化学分野において優れた業績を残しており、最近では創薬の面においてもきわめて有効な医薬品の開発が活発であるが、医療関係の薬学が欧米より遅れており、医療薬学(病院薬学ともいう)についての実地研修がまだ義務づけられていない。一方、医薬品の進歩発展に伴ってその副作用も多く発現、社会問題化している。したがって、医薬品に関する情報の収集・整理・伝達といった医薬品情報活動も薬学の一分野として発展し、ここに社会薬学が新しく登場した。これらは化学物質による公害、食品添加物など衛生化学的な面も含めて研究が行われている。また、学校薬剤師制度は新しい薬剤師の活躍の場で、学校を取り巻く環境の整備、生徒の健康保持に役だっている。なお、薬学教育は、薬剤師の養成のみならず、研究者や教育者の養成もその目的とする。[幸保文治]

薬学教育

大学基準協会では、薬学教育基準として専門教育科目を基礎薬学と応用薬学に分け、詳細に示している。すなわち、基礎薬学分野は有機化学、物理化学、生物学の三つの系、応用薬学分野は製薬学、医療薬学、衛生薬学、応用共通の4つの系から成り立っている。
 基礎薬学の授業科目としては、有機化学系では有機化学・天然物化学・反応有機化学・有機合成化学・構造有機化学・生物有機化学・錯体化学・無機化学など、物理化学系では分析化学・物理化学・放射化学・機器分析学・生物物理化学・量子化学・物性物理化学など、生物学系では生化学・機能形態学・薬用植物学・微生物学・微生物化学・免疫学・病理学・病態整理学・病態生化学・組織化学などがあげられる。
 応用薬学の授業科目としては、製薬学系では生薬(しょうやく)学・薬品製造学・化学工学概論・製剤学・品質管理学・生物医薬品学・医薬品試験法・生物学的試験法など、医療薬学系では薬剤学(調剤学なども含む)・薬理学または薬物学・臨床医学概論・薬物治療学・病院薬学概論・医薬品管理学・薬局管理学・薬物代謝および薬物速度論・放射薬品学・臨床化学など、衛生薬学系では衛生化学(公衆衛生学を含む)・毒性学・食品衛生化学・環境科学概論・裁判化学・衛生試験法など、応用共通系では日本薬局方・薬事関係法規・薬学概論・医薬品情報科学・医薬品総論などがあげられ、さらに病院実習またはこれに準ずる研修を履修させることが望ましいとされている。[幸保文治]
『小山泰正編『薬学外論―薬学から市民へのメッセージ』(1987・薬業時報社) ▽根本曽代子著『日本の薬学』(1981・南山堂)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

やく‐がく【薬学】
〘名〙 医薬の製造・管理・検定・利用などの理論および応用を研究する学問。〔薬学校通則(明治一五年)(1882)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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