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薬用植物【やくようしょくぶつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

薬用植物
やくようしょくぶつ
medicinal plant
植物体またはその抽出成分を医薬として用いる植物の総称で,草本のものは薬草という。植物体を,そのままか,あるいは乾燥してから煎じる (振出す) 程度で用いる場合には生薬 (しょうやく) という。殺虫用などの植物もある。薬用植物は 1000種以上が知られている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

やくよう‐しょくぶつ【薬用植物】
薬効成分を含み、薬用とする植物。全草または根・樹皮・葉・種子など特定部分を用い、そのまま、あるいは多少加工して使う場合と、製薬原料にする場合とがある。日本薬局方に記載されるものに、ゲンノショウコウイキョウセンブリなどがある。薬草。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

やくようしょくぶつ【薬用植物 medicinal plant】
薬用に供しうる植物の総称。草本のときには薬草という。広義には古代から経験的に病気の治療および予防に用いられてきたもののほかに,医薬品の原料となるもの,香辛料嗜好品,薫香料,香粧品や,未開社会において食糧を得るための矢毒や魚毒なども含まれる。したがって薬用植物とは人間および動物に対して,特殊な生理作用を有する植物ということもできる。少量で人間や動物を死なせたり,あるいは損傷するものを特に有毒植物というが,それは使い方によっては薬物となる可能性のあるものである。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

やくようしょくぶつ【薬用植物】
医薬として、また医薬の原料として用いる植物。菌類から高等植物までにわたり、日本薬局方に収載されているもの、古来漢方で用いるもの、民間で用いるものなど、数は非常に多い。薬草。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

薬用植物
やくようしょくぶつ
薬として用いる植物のことで、植物性生薬(しょうやく)の原植物ともいえる。すなわち、薬用植物とは、植物のなかで全体あるいはその一部分が、人あるいは他の動物に対してなんらかの薬効を有するもの、あるいは有するとの考えから使用されるものをいう。俗に薬草ともよばれるが、これには木本植物やキノコなどの菌類も含まれ、さらに広義には抗生物質をはじめとする薬物を生産する細菌類も含まれることがある。また、そのままでは薬用とされないが、含有する化学成分を合成化学的に変化させたものが薬用となる場合や、分泌物、虫こぶなどが薬用となる場合もあり、これらは薬用資源植物とよばれることもある。食用植物や有毒植物であっても、薬用として利用される場合には薬用植物に分類される。
 薬用植物は世界の各地で使用されており、その土地によって利用される植物の種類や利用方法は異なる。正確な統計ではないが、実際には全世界の高等植物(シダ類を含む維管束植物)中、約10~15%が世界中のどこかで薬用にされており、その種類はきわめて膨大といえる。薬用には新鮮品あるいは乾燥保存したものが利用され、代表的な利用方法には次のようなものがある。〔1〕薬用部をそのままか、あるいは軽くもんだり搗(つ)き砕いて外用する。〔2〕搗き汁あるいは絞った油を外・内用する。〔3〕水またはアルコールで冷浸あるいは煎(せん)じて外・内用する。〔4〕粉末にして外・内用するか、あるいはスナフ(嗅(か)ぎたばこ)とする。〔5〕発酵させてその液を内用する。〔6〕油で抽出して外用する。〔7〕水性エキスを乾燥したものを利用する。〔8〕火中に入れるか、たばことして用い、生じる煙を患部に当てたり吸引したりするほか、昆虫忌避剤ともする。〔9〕黒焼きあるいは灰にして利用する。〔10〕浴湯料として沐浴(もくよく)したり湯気で蒸したりする。〔11〕水蒸気蒸留して得られる精油を利用する。〔12〕調理するか、あるいは新鮮なままで料理として食する(薬膳(やくぜん))。〔13〕特殊な化学成分を抽出し、そのままか、あるいは合成化学的に構造を変化させたものを利用する(近代医学)。
 これらの方法以外にも、国や地域によって特殊な用例が数多くみられる。
 古代における薬用植物の発見は、食用植物と有毒植物の認識のなかから本能的にみいだされたものと想像されるが、薬物を摂取する場合に用いる「服用」の「服」の字は、本来は身につけるという意味であり、薬用植物のもっとも原始的な利用法は、魔除(まよ)けとして身につけることであった。この方法は、現代においても多くの開発途上国に残っている。
 薬用植物の分類方法としては、〔1〕植物分類学的手法による、〔2〕薬効による、〔3〕使用される地域あるいは民族の違いによる、〔4〕薬用植物の利用部位による、〔5〕含有成分による、などがあるが、植物分類学的な手法以外は、同一植物が複数の項目を重複するなど、それぞれに一長一短がある。ヨーロッパや日本では植物分類学的手法によることが多いが、現代中国では漢方医学的な薬効による分類法が一般的である。
 植物資源は本来無限資源であり、計画的に収穫すれば永遠に資源の枯渇はないはずである。しかし、近年、先進国においては自然破壊が急速に進み、また生産国の乱獲もあって、薬用植物の資源確保問題が深刻に論議されるようになってきた。経済植物として栽培される種類も多いが、一方では価格が不安定であったり、残留農薬の問題や薬効的な問題など、今後に残された課題も多い。なお、最近の薬草ブームや自然食ブームの影響で、誤って採集した有毒植物による中毒例が増えている。身近にある薬用植物の利用は便利ではあるが、なまはんかな知識で利用するのは非常に危険である。自信のない植物は使用しないか、経験豊かな人に相談するなどして事故がないように心がけることがたいせつである。[難波恒雄・御影雅幸]
『刈米達夫・木村康一監修『薬用植物大事典』(1958・広川書店) ▽刈米達夫著『最新和漢薬用植物』(1959・広川書店) ▽木村康一・木村孟淳著『原色日本薬用植物図鑑』全改訂新版(1981・保育社) ▽佐藤潤平・三浦三郎・難波恒雄著『薬になる植物I~集』(1956~79・創元社) ▽伊沢凡人著『身近な薬草百科』(1973・主婦と生活社) ▽N・テーラー著、難波恒雄・難波洋子訳注『世界を変えた薬用植物』(1972・創元社) ▽難波恒雄・御影雅幸著『身近な薬用植物』(保育社・カラーブックス)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

やくよう‐しょくぶつ【薬用植物】
〘名〙 生薬(しょうやく)・新薬・家庭薬などの原料植物。植物の全体または一部(根・茎・葉・果実など)を用い、多くは一定条件下で乾燥し、煎じたり、粉末にしたりして使用する。センブリ・ゲンノショウコ・ジギタリス・ハッカなど。薬草。
※煙草と悪魔(1916)〈芥川龍之介〉「西洋の薬用植物か何かを、日本へ移植しようとしてゐるのだ」

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