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血糖【けっとう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

血糖
けっとう
blood sugar
血液中に含まれるブドウ糖 (グルコース) のこと。生体の組織や細胞へのエネルギー供給源として重要な役割を果す。高等動物では血糖値が一定に保たれるような恒常性維持機構が発達しており,正常人では空腹時で 70~100mg/dlに保たれている。この正常値よりも高い場合は高血糖,低い場合は低血糖といわれる。ただし,食後などでは一時的に 100~150mg/dlに上昇する。血腎臓糸球体でろ過されて尿細管へ流れ,ここで血液に再吸収されるが,ブドウ糖の糸球体通過量が多くなると尿中に排泄され糖尿が現れる。朝食前血糖値が 140mm/dl,食後血糖値が 200mm/dlをこえる場合は糖尿病が疑われる。血糖の恒常性維持は各種の内分泌腺の作用に負っている。膵臓から分泌されるインスリンは血糖値を下げ,下垂体前葉ホルモン,副腎皮質ホルモンアドレナリン甲状腺ホルモン (サイロキシン) ,グルカゴンなどは血糖値を高める。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

けっ‐とう〔‐タウ〕【血糖】
血液中に含まれている糖類。ふつう、ぶどう糖量をいう。→ぶどう糖

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

血糖
 血液中の糖で通常グルコースのみが検出される.血糖値の意味で使うこともある.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

けっとう【血糖 blood sugar】
血糖とは血液中のグルコースglucoseを意味する。血液中には他の糖類も含まれているが,少であり,生理的意義も少ないからである。血液中のグルコース含有量は濃度で表されるので,血糖と称して血中グルコース濃度をさすことが多い。血液は細胞成分の血球と液体成分の血漿から成り,全血と血漿のグルコース濃度はいささか異なる。しかし最近では血漿の分離操作が簡単になるにつれ,もっぱら血漿グルコース濃度が用いられるようになっている。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

血糖
けっとう

血液中に含まれるグルコース(ブドウ糖)のことで、組織細胞に対して、エネルギーの補給をつかさどる重要な物質である。生体内において、血糖は血液中への糖の供給と消費のバランスを保ちながら、1デシリットル中70~90ミリグラムに維持されている。血液中への糖のおもな供給は、腸管からの吸収によって行われ、腸管から吸収されないときには肝臓からの糖の放出による。血液からの糖の消失は、各組織での糖の利用によっておこり、とくに筋肉内でのブドウ糖の消費は大量である。このように、生体内では絶えず糖の供給と消費がおこっており、これを一定に保っているのが血糖調節機構である。血糖調節に関与する主たる器官は肝臓であり、筋肉、脂肪組織、腎臓(じんぞう)などの役割も大きい。これらの臓器はホルモンや神経の支配を受けつつ多彩な条件下で血糖の調節を行っている。こうした血糖調節に関与するホルモンとしては、インスリン、グルカゴン、成長ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、副腎皮質ホルモン、カテコラミンが列挙されるが、これらホルモンのうち、インスリンのみが血糖降下に働き、他はすべて血糖上昇に働く。すなわち、生体は高血糖よりも低血糖に対する防御が強いということを示すものであり、したがってインスリンの不足は簡単に高血糖を招来することになる。神経系の関与は古くから実験的に指摘されてきたが、血糖調節全体にどの程度の影響を与えているかは明らかでない。迷走神経刺激によって膵臓(すいぞう)からのインスリン分泌が増加し、交感神経の興奮によって逆にインスリン分泌が抑制されることが確認されている。したがって、神経系による調節とホルモンによる液性調節とは互いに関連しあっているものと考えられている。そのほかに遊離脂肪酸も血糖調節に関与している。すなわち、遊離脂肪酸濃度の上昇によってインスリンの作用は拮抗(きっこう)され、濃度の低下によって協調される。両者の関係はブドウ糖・脂肪酸サイクルとよばれている。さらに運動や食事内容も血糖調節に関与するが、これらもインスリン、グルカゴンなどのホルモンとの関連が深い。血糖調節には種々の因子が影響しているが、主要なものは、調節の場としては肝臓、調節因子としてはホルモン、とくにインスリンである。

[川上正澄]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

けっ‐とう ‥タウ【血糖】
〘名〙 血液中に含まれるグルコース(ぶどう糖)。
※夜と霧の隅で(1960)〈北杜夫〉六「血糖を減ずる作用のある薬品インシュリンを」

出典:精選版 日本国語大辞典
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四訂版 病院で受ける検査がわかる本

血糖

基準値

110mg/dℓ未満(酵素法)

血糖とは

 血液中に含まれているブドウ糖(グルコース)のこと。血糖は膵臓から分泌されるインスリンやグルカゴンと呼ばれるホルモン、甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモンなどによって調節され、一定の量に保たれている。

■糖尿病の判定基準


最初の検査で、

① 空腹時血糖値が126mg/dℓ以上

② 75gブドウ糖負荷試験(→参照)の2時間値が200mg/dℓ以上

③ 随時血糖値が200mg/dℓ以上のいずれかに該当すれば、〈糖尿病型〉と判定。さらに別の日に再検査して、①~③のいずれかで〈糖尿病型〉が再確認できれば「糖尿病」と確定診断される。

ただし、

・糖尿病の特徴的な症状(口渇、多飲、多尿、体重減少など)がある

・HbA1c値(→参照)が6.5%以上

・過去に〈糖尿病型〉を示した検査データがある

・確実な糖尿病性網膜症が認められる場合は、1回の検査で〈糖尿病型〉と判定されれば、「糖尿病」と診断される。

 (日本糖尿病学会『科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013』より)

とくに糖尿病を調べる検査です。糖尿病が続くと、急性心筋梗塞や脳梗塞などをおこしやすくなるので、十分に注意してください。

糖尿病で上昇

 血糖の検査は、糖尿病の疑いがあるとき、まず第一に行う検査です。

 血糖を調節しているホルモンはいくつもありますが、とくに重要なのがインスリン(→参照)です。これは、食事によって血液中に増加したブドウ糖をグリコーゲン(血糖の補給、エネルギー源に使われる糖類)として組織に貯蔵し、血糖値を下げて一定に保つ働きをしています。

 健康な人では、食後でも血糖値が約170mg/dℓを超えることはありませんが、何らかの原因でインスリンが減少したり、インスリンが作用できなくなると血糖値が上昇します。これが糖尿病です。

肥満に注意

 血糖値は、糖尿病をはじめとする下に示した病気のほか、肥満、暴飲暴食、運動不足、ストレスなどの環境によっても上昇します。すなわち、これらが糖尿病の危険因子で、なかでも肥満が最も強い危険因子です。

前日の夜9時から絶食し、朝一番に空腹の状態で測定

 この血糖の検査は、診断基準の①「早朝空腹時血糖値」のことで、酵素を用いた試薬によって分析します。前日の夜9時以降絶食し、朝一番に空腹の状態で測定します。

 血糖値は、採血する血液で異なります。動脈や毛細血管での血糖値は静脈の場合よりも10~20mg/dℓ程度高値になります。このため、糖尿病の人が自己血糖管理に用いる簡易血糖測定器で血糖値をモニタリングする場合は、病院で測るときより高値になることを知っておく必要があります。

 基準値は110mg/dℓ未満で、病態識別値(日本糖尿病学会正常型上限)です。

〈糖尿病型〉は再検査

 最初の早朝空腹時血糖の値が126mg/dℓ以上の場合は〈糖尿病型〉と判定し、診断基準に従って糖尿病か否かを判定します。その結果、糖尿病と診断されれば、まずは医師の指導のもと、食事・運動療法(高蛋白・低カロリーの食事と適切な運動など)によって血糖値を下げる生活をするようにします。

 〈境界型〉とは、〈糖尿病型〉にも〈正常型〉にも属さない群のことです。糖尿病になる危険性が高い状態として、3カ月に1回くらいの間隔で代謝状態を観察し、くわえてライフスタイルの改善を行い、糖尿病への進展の予防、糖尿病への移行の早期発見に努めます。

疑われるおもな病気などは

◆高値→糖尿病、膵疾患(膵炎、膵臓がん)、内分泌疾患(クッシング症候群、褐色細胞腫、甲状腺機能亢進症、グルカゴノーマなど)、肝疾患(肝硬変、慢性肝炎)、その他(妊娠、ストレス、過剰栄養、肥満など)

◆低値→膵疾患(インスリノーマ)、肝疾患(肝硬変、肝がん)、機能性低血糖(絶食、激しい運動、腎性糖尿など)、先天性代謝異常(糖原病、ガラクトース血症)

医師が使う一般用語
「けっとう」

出典:法研「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」
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