●衝突【しょうとつ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
衝突
しょうとつ
collision
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デジタル大辞泉
しょう‐とつ【衝突】
1 突き当たること。ぶつかること。「電柱に
2 相反する立場・利害などがぶつかって争いとなること。「意見の
出典:小学館
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世界大百科事典 第2版
しょうとつ【衝突 collision】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
衝突
しょうとつ
二つの物体が、その大きさよりずっと大きい距離からしだいに近づき、短い時間だけ相互作用を及ぼし合う現象。ふたたび離れていくことが多いが、2物体が合体してしまう場合もある。衝突の直前と直後で、重力のような外力の位置エネルギーの変化は小さいのが普通なので、相互作用を別にすると、力学的エネルギーとしては、各物体の重心運動のエネルギー(1/2)mv2(mは物体の全質量、vは重心の速さ)と、重心に対する相対運動(回転や振動など)を考えることが多い。2物体が衝突直前にもっていた運動量をp1=m1v1, p2=m2v2、衝突直後のそれらをp1'=m1v1', p2'=m2v2'とすると、ベクトル量としての運動量保存則
p1+p2=p1'+p2' (1)
はかならず成り立つ。また2物体の角運動量の和も保存される。しかし、重心運動の運動エネルギーの保存
は成り立つとは限らない。物体の全運動量は重心の運動量に等しいが、エネルギーはそうではなく、重心に対する相対的な運動(回転や振動などの内部運動)の運動エネルギーや変形などによる弾性エネルギーの変化なども考えて、それらの相互転換を考慮しなければいけないからである。内部運動には、巨視的に運動とみえる振動や回転のほかに、微視的な原子・分子の熱運動も含まれる。重心運動以外のエネルギーに変化がなければ(2)式が成り立ち、この場合の衝突は弾性衝突とよばれる。そうでない衝突を非弾性衝突という。巨視的な2球の衝突の場合には、相対速度v2'-v1'とv2-v1の、接触点における法線成分の大きさの比をとって、反発係数またははねかえり係数とよぶ。これは、球の材質で決まる0と1の間の値をとることが経験的に知られている。衝突で両球がくっついてしまうのは反発係数が0の場合であり、弾性衝突では反発係数は1である。微視的な粒子は量子力学で扱わねばならないので、波動力学が適用され、衝突現象は波の散乱という形式で処理される。このために衝突のことを散乱ということが多い。個々の微粒子の行動の追跡はできず、多数の粒子の流れを扱うので、それと標的粒子との衝突の仕方はさまざまで、衝突して出てくる粒子は散らばる。この場合、どの方向へ出てくる粒子はどのくらいの割合かを示す衝突断面積(散乱断面積)という量が研究の対象となる。なお、衝突前後で粒子の種類や数が変わる場合には反応とよぶ。
[小出昭一郎]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典
しょう‐とつ【衝突】
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化学辞典 第2版
衝突
ショウトツ
collision
普通,二つの物体が近接して,2物体間に相互作用(ポテンシャルないし力で記述される場合が多い)がはたらく現象をいうが(二体衝突),ときには三つ以上の物体が同時に相互作用する多体衝突もある.衝突の前後で,物体の内部エネルギーの変化がなく,運動エネルギーが保存される場合を弾性衝突,そうでない場合を非弾性衝突という.量子力学では,粒子の衝突は,散乱ないし反応とよばれ,前者は衝突の前後で粒子の種類や数が変化しない場合,後者は変化する場合である.衝突に際しては,系の全エネルギー,運動量,角運動量,電荷などは変化しない保存量であり,衝突の起こる確率は量子力学では衝突断面積で表される.
出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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