●表現型【ひょうげんがた】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
表現型
ひょうげんがた
phenotype
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デジタル大辞泉
ひょうげん‐がた〔ヘウゲン‐〕【表現型】
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栄養・生化学辞典
表現型
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世界大百科事典 第2版
ひょうげんがた【表現型 phenotype】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
表現型
ひょうげんがた
phenotype
生物の外に現れた形質をいう。遺伝子の組合せを示す遺伝子型genotypeに対応する語。デンマークのヨハンセンW. L. Johannsen(1857―1927)によって名づけられた(1909)。生物のもつ形質には、形態的なもののほか、生理的機能や生化学的な性質、さらには行動や精神活動なども含まれるが、これらは、その生物がもつ遺伝子型によって支配されると同時に、遺伝子の優劣関係や環境の影響によって大きく変化する。表現型の発現は、細胞核内の遺伝子DNAに蓄えられた遺伝情報が伝令RNA(メッセンジャーRNA)に転写され、細胞質内のリボゾーム上でタンパク質に翻訳されることによって行われる。この過程の種々の段階で遺伝子の発現は調節や抑制を受ける。
メンデルの行った交配実験で、エンドウの種子の表面が滑らかで丸いものと、シワがよって角ばっているものとを交配すると、雑種第一代ではすべて表面が滑らかで丸いもののみが生じ、シワがよって角ばったものは現れなかった。このような雑種第一代で現れる形質を優性といい、現れない形質を劣性という。相同染色体を2本ずつもつ二倍体の高等動植物では、同一座位の同じ遺伝子が相同染色体上に1個ずつ合計2個存在し、雑種第一代では、両親から1個ずつ受け継いだ遺伝子が、優性、劣性のヘテロの組合せになったとき、表現型は優性の遺伝子の形質のみが現れる。
ヒトのABO式血液型で、表現型がA型のヒトのなかにも遺伝子型はAAのヒトとAOのヒトがあり、表現型がB型のヒトのなかにも遺伝子型がBBのヒトとBOのヒトがあるのはよく知られている。
[黒田行昭]
『駒井卓著『人類の遺伝学』(1966・培風館)』▽『木村資生著『分子進化の中立説』(1986・紀伊國屋書店)』▽『D・L・ハートル著、向井輝美・石和貞男訳『集団遺伝学入門』(1987・培風館)』▽『相沢慎一著『ジーンターゲティング――ES細胞を用いた変異マウスの作製』(1995・羊土社)』▽『黒田行昭編著『21世紀への遺伝学1 基礎遺伝学』(1995・裳華房)』▽『ジョン・メイナード・スミス著、巌佐庸・原田祐子訳『進化遺伝学』(1995・産業図書)』▽『藤尾芳久・谷口順彦編『水産育種に関わる形質の発現と評価』(1998・恒星社厚生閣)』▽『井出利憲著『分子生物学講義中継(Part1)――教科書だけじゃ足りない絶対必要な生物学的背景から最新の分子生物学まで学べる名物講義』(2002・羊土社)』▽『金子邦彦著『生命とは何か――複雑系生命論序説』(2003・東京大学出版会)』
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精選版 日本国語大辞典
ひょうげん‐がた ヘウゲン‥【表現型】
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