●衵【あこめ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
衵
あこめ
束帯や女房装束に用いられた下着の一種。衵は間籠の衣 (あいこめのきぬ) の意味で,間に着込める,つまり中間着である。男の束帯の場合は下襲 (したがさね) と単衣 (ひとえぎぬ) との間に着用し,女房装束では表着と単との間に着用するが,形態はそれぞれ異なる。
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デジタル大辞泉
あこめ【×衵/×袙】
1 中古の男子の中着。束帯のときは下襲(したがさね)と単(ひとえ)との間に、衣冠・直衣(のうし)のときには袍(ほう)・直衣と単との間に着用した。打衣(うちぎぬ)。
2 女子の中着。表着(うわぎ)と単との間に着用した。
3 女児が上着として着用した、袿(うちき)より裾を短く仕立てた衣服。
[補説]「あいこめ」の略で、衣服の間に込めて着る衣の意という。
2 女子の中着。表着(うわぎ)と単との間に着用した。
3 女児が上着として着用した、袿(うちき)より裾を短く仕立てた衣服。
[補説]「あいこめ」の略で、衣服の間に込めて着る衣の意という。
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世界大百科事典 第2版
あこめ【衵】
(1)衵は中国で古代から着用されていた衣服で(《左伝》宣公9年,《後漢書》禰衡伝),日々の常衣とするもの(説文),近身衣の肌着であった。日本では〈あこめぎぬ〉または〈あこめ〉とよび(《和名抄》),唐風の様式からかなり変化して王朝時代に現れた。束帯,衣冠,直衣(のうし),狩衣などの下に用いられ,下襲(したがさね)の下,単(ひとえ)の上の間に着たものであった。間に入れて着るので,あいこめ(間籠)の略された言葉であるという説もある。
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