●袈裟【けさ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
袈裟
けさ
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
朝日新聞掲載「キーワード」
袈裟
(2010-11-15 朝日新聞 夕刊 こころ)
出典:朝日新聞掲載「キーワード」
デジタル大辞泉
けさ【×袈×裟】
1 インドで制定された僧侶の衣服。青・黄・赤・白・黒の正色を避けて濁色の布を用いたところからの名。縫い合わせた布の数により、五条、七条、九~二五条の3種がある。中国・日本と伝えられる間に仏教の標幟(ひょうじ)としての法衣にかわり、衣の上に左肩から右脇下にかけてまとう長方形の布となり、華美で装飾的なものとなった。宗派によって種々のものがある。功徳衣(くどくい)。福田衣。無垢衣(むくい)。
2 「袈裟懸け」の略。「
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
けさ【袈裟 kashāya[サンスクリツト]】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
袈裟
けさ
僧の着用する衣。サンスクリット語のカシャーヤkāsāya(赤褐色の意味)の音訳。もとは色名で、衣の名称ではなかったが、比丘(びく)の衣が不正色(ふせいじき)(濁色)であったところから衣の名となった。『十誦律(じゅうじゅりつ)』巻27によると、インド、マガダ国のビンビサーラ王が仏を礼拝(らいはい)しようとしたところ外道(げどう)(異教者)であった。そのため、王は仏および仏弟子と外道を区別できる衣服を願い、仏には袈裟(けさ)を着ることを制定した。形は、田の畦畔(けいはん)が整然としているのを見て、長い布と短い布をつなぎ合わせてつくることを指示した。袈裟の条相が田の畦(あぜ)をかたどっており、田に種を播(ま)けば秋に収穫があるように、仏を供養(くよう)すればかならず諸々(もろもろ)の福報を受けるという意味から、袈裟は福田衣(ふくでんえ)ともいわれる。ほかに、掃きだめなどから拾った布を使用することから弊衣(へいえ)、糞掃衣(ふんぞうえ)、小さく切った布片を何枚も縫い合わせたことから割截衣(かっせつえ)、衲衣(のうえ)ともいう。衣財は、綿、麻、絹、樹皮、毛などなんでもよく、色は青、黒、木蘭(もくらん)の濁った壊色(えじき)にする。大きさは、各人の身長に応じてつくられ、縦三肘(ちゅう)、横五肘の幅の局量法(こくりょうほう)と、衣財を直接体に当てて全体の長さを測る度量法がある。種類は、縫い合わせた布片の数により、五条(安陀会(あんだえ))、七条(鬱多羅僧衣(うったらそうえ))、九条~二十五条(僧伽梨衣(そうぎゃりえ))の3種があり、それらはいずれも奇数条である。奇数は陽の数として発展化育のもととなり、仏の教えは、永遠に割り切ることができないものであるからである。しかし、仏教が中国に伝播(でんぱ)するにつれて、生活資具の衣から仏教の標幟(ひょうし)となり、華麗な装飾的なものへと変遷していった。
[川口高風]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
けさ【袈裟】

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「袈裟」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●袈裟の関連情報