●製糸【せいし】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
製糸
せいし
filature
繭から生糸をつくる作業で,絹業の3部門 (養蚕,製糸,絹織) の一つ。第2次世界大戦前,生糸が輸出の中心であった時代には日本の代表的な産業部門を形成していた。作業工程は繭の調整 (繭質の大量統一,選別,定粒化) ,煮繭,繰糸,揚返し,束装に分れ,繰糸法の内容によって足踏,座繰,機械繰糸 (座繰,多条) ,自動繰糸の別がある。大製糸工場の自動繰糸機導入は第2次世界大戦後で,それ以前の製糸業のほとんどは繰糸過程を婦人労働者に頼るマニュファクチュアないし手工業にとどまっていた。
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デジタル大辞泉
せい‐し【製糸】
糸をつくること。特に、繭から生糸をつくること。「製糸 工場」
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世界大百科事典 第2版
せいし【製糸 filature】
繭から生糸を作る諸工程の総称。広義では玉糸や野蚕(やさん)糸を作ることを含めることがあるが,一般にはカイコの作る繭を原料として生糸を作るための,生繭(なままゆ)の乾燥(乾繭(かんけん)),貯繭,原料調整,煮繭,繰糸(そうし)および揚返し,仕上げなどの一連の工程をいう。(1)乾繭 生繭を乾燥するのは,殺蛹(さつよう)して発蛾(はつが)を防ぎ,長期間貯蔵しても,カビが発生しないようにすることを目的としている。
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精選版 日本国語大辞典
せい‐し【製糸】
〘名〙 糸をつくること。特に、繭から糸を繰りつつ数本を合わせ、一定の生糸をとること。
※米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉二「然れども製糸の麁なるを以て、上製の織錦に用ひ難きは」
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日本大百科全書(ニッポニカ)
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