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解剖【カイボウ】

デジタル大辞泉

かい‐ぼう【解剖】
[名](スル)
生物体を切り開いて、内部の構造、あるいは病変・死因なども観察すること。腑分(ふわ)け。解体。
物事を細かく分析し、その因果関係などを明確にすること。「事件を解剖する」「心理解剖

出典:小学館
監修:松村明
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葬儀辞典

解剖
解剖には大きく分けて4種類あります。■正常解剖/大学の医学部などの研究のためにする解剖。献体された遺体は、正常解剖されます。■病理解剖/担当の医師が死亡の原因や難病の研究のために行う解剖。■司法解剖自殺他殺の疑いがある時に行われる警察解剖。■行政解剖/突然死などの場合、警察医の死体検分で死因が不明のときに行う解剖。

出典:葬儀ベストネット
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世界大百科事典 第2版

かいぼう【解剖 anatomy】
生物の体の一部(局所解剖)または全体(全身解剖)を切開し,臓器や組織の形態,構造,相互の位置関係などを調べたり,病因や死因などを検索することをいい,古くは解体腑分けともいわれた。動物では,生理作用などを調べるために,生きたまま解剖することもある。ヒトの解剖は医学の分野で行われることが多いが,ほかに人類学や考古学方面でもなされている。医学領域における解剖は目的によって系統解剖systematic anatomy,病理解剖pathologic anatomy,法医解剖に分類され,法医解剖はさらに司法解剖judicial autopsyと行政解剖administrative autopsyに分けられる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かいぼう【解剖】
スル
生物の体を切り開いて、その形態・構造や病因・死因などを調べること。解体。ふわけ。 ヒトノカラダヲ-スル/ヘボン
物事の内容・組み立てなどを細かに分析して研究すること。 名文家の文章を-する 代助は其処迄そこまで-して考へる必要は認めてゐない/それから 漱石

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

解剖
かいぼう
解剖というと動物の死体を切り開いて体の構造を調べることと考えられがちであるが、広い意味では生物体の構造を観察し、その働きを調べる方法の一つといえる。解剖によって生物体の構造の知識を求めるための学問が解剖学である。解剖ということばは中国最古の医書といわれる『黄帝内経(こうていだいけい)』にみられる。西洋では、解剖あるいは解剖学を意味することばはanatomyであるが、これはヒポクラテスなどの活躍した古代ギリシアで使われた、「切ること」を意味するtomyに、接頭語anaがついたものである。日本では、古くは人体の解剖を腑分(ふわ)け、解体などと称した。
 解剖の方法には、肉眼で観察する場合と拡大鏡や各種の顕微鏡を用いて観察する場合とがあり、それぞれ、肉眼解剖、顕微解剖という。これらの方法によって、今日では人体の構造が詳細に調べられ、かなりの部分が明らかにされてきたが、細かい点についてはまだ不明な部分も多い。医学で扱う解剖では、一般に正常解剖、病理解剖、法医解剖が区別される。正常解剖とは、人体の正常な構造を調べるための解剖であり、人体の構造を理解するうえで、もっとも基本となる解剖である。正常解剖は、人体を構成している骨格系、筋系、脈管系、内臓系(消化器系、呼吸器系、泌尿生殖器系)、神経系、内分泌系、感覚器系などを、それぞれ系統別に調べていくために、系統解剖ともいわれる。正常解剖では、まず骨の形態、つまり、形、裂孔、溝、骨の組合せなどの調べから始まり、骨格に付着する骨格筋、血管や神経系の分布、内臓の構造、諸器官の相互関係などを、人体の細部にわたって徹底的に調べる。したがって、正常解剖は医学のもっとも重要な基礎教育の一つとなっている。生体のある部位を構成する諸器官の相互の位置関係を調べるのを局所解剖という。局所解剖の知識は、手術を行う場合にきわめて重要である。
 病理解剖は、死亡した患者の死因、病気と体の病変との関係や診断の適否、治療の効果の是非などを調べるものである。法医解剖は、司法解剖ともいい、疑わしい死因や殺害事件などの場合、その死因等の解明を目的とする。したがって、病理解剖や法医解剖では死後の変化を最小限度に防ぐのが望ましく、病理解剖では遺族の承諾後、可及的短時間に解剖することが必要である。
 正常解剖は医学教育の最初に行われる解剖で、医学生、歯学生たちが指導者のもとで定められた施設のなかで行うのが普通である。長期間にわたって全身を解剖するため、その期間中は、解剖体に防腐処置を施しておく必要がある。防腐剤としては一般にアルコール、ホルマリン、石炭酸などが基本的に用いられ、これらの液を適当な濃度に混合して、大腿(だいたい)動脈や頸(けい)動脈から注入する。最近は抗生物質などを加える場合もある。成人では5000ccから1万ccくらい注入される。防腐剤が完全に全身に浸透すれば、死体は長期間の保存に耐えうる。解剖の際、細かい動脈や静脈を区別できるようにするため、朱や青色の色素溶液を動脈系、静脈系に注入する場合もある。解剖を効率よく行っていくためには有効で便利な解剖用具が必要である。解剖用具は、外科手術用器具に似ているが、解剖独特の器具もある。解剖用具の中心となるのは、刀(メス)、鑷子(せっし)(ピンセット)、剪刀(せんとう)(鋏(はさみ))である。刀には円刃(えんじん)刀、尖刃(せんじん)刀があり、鑷子には先端が鉤(かぎ)型になっている有鉤(ゆうこう)鑷子と無鉤(むこう)鑷子などがある。このほか、骨を切る骨鋸(こっきょ)、骨を削りとる骨鉗子(こつかんし)、肋骨(ろっこつ)切断用の肋骨剪刀、脊柱(せきちゅう)の椎弓(ついきゅう)を切断して脊柱管を切り開くとき使う双鋸(そうきょ)もある。[嶋井和世]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

かい‐ぼう【解剖】
〘名〙
① 生物体を切り開いて、その内部構造、各部間の関連や病因、死因などを調べること。解体。ふわけ。〔解体新書(1774)〕
※蘭東事始(1815)上「扨、其日の解剖事終り、迚(とて)もの事に骨骸の形をも見るべしと」 〔黄帝内経霊枢‐経水〕
② 人の心理を細かく分析したり、物事の条理を細かく分解、分析したりして研究すること。
※文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉六「よく其人の心事を解剖して之を検査せば」
※小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉上「凡事物を批判するにはまづ其事物を解剖(カイバウ)して其結搆(くみたて)をも知りたる上にてさて評判を下しつべし」
[語誌](1)中国最古の医書「黄帝内経霊枢‐経水」にあるが、中国では医学用語にはならなかった。一方、日本では、近世以降、蘭医学の影響で解剖が行なわれたが、当時では「解体」が一般的。また俗語として「腑分け」も使用された。
(2)一九世紀になり、解剖図譜などの書物が出版され、「解剖」が「解体」にとってかわるようになる。

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