●言語処理系【げんごしょりけい】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
言語処理系
げんごしょりけい
language processor
人が理解できるプログラム言語で書かれたプログラムをコンピュータで実行させるために必要な処理をするソフトウェア。言語プロセッサともいう。言語処理系を大きく分ければ,人が理解できるプログラムをコンピュータでの処理に適したプログラムに変換する変換系と,コンピュータに処理させて処理結果を出力させる実行系からなる。プログラム言語は,人が使うことばに近いものを高水準言語(→高級言語)といい,0と 1しか認識しないコンピュータに処理しやすいものを低水準言語(→機械語)という。コンピュータが高水準言語で書かれたプログラムを処理するためには,プログラムに登場する単語を解析する字句解析,文法(構文規則)にのっとってどのようにつながっているかを調べる構文解析,変数の使い方などプログラムに意味的な誤りがないかを調べる意味解析という処理を行なう。高水準言語で書かれたプログラム全体を低水準言語のプログラムにいったん翻訳して,それから実行させる処理系をコンパイラという。一方,高水準言語で書かれたプログラムを順を追ってひとつひとつ解釈し実行させる処理系をインタープリタという。具体的なプログラムを開発している間は,部分的にも解釈実行が可能なインタープリタが適するが,いったんプログラムが完成すると能率的に実行できるコンパイラが適している。
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世界大百科事典 第2版
げんごしょりけい【言語処理系 language processor】
人間にとって理解しやすいプログラミング言語を使って記述したプログラムを,実際にコンピューター上で実行するために,必要な翻訳処理や解釈実行処理を行うソフトウェアのこと。 コンピューターは,ハードウェアで作られた機械語の解釈実行系を内部に持っており,機械語で仕事の手順を直接に記述すれば,そのまま指定した動作を起こすことができる。しかしながら機械語による記述は非人間的で煩雑なため,プログラミング言語とその言語処理系を用いる方法が発達した。
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