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設計競技【せっけいきょうぎ】

日本大百科全書(ニッポニカ)

設計競技
せっけいきょうぎ
design competition

モニュメント(記念碑)や建造物などの建設に際して、複数の提案を募り行われる競技で、コンクールと同じ。また略して「コンペ」ともよばれる。公共、民間を問わず、発注者から提示されたテーマに対して、応募者は図面や模型により創造的な提案をし、それらのなかから、経験・学識豊かな審査員(専門家と発注者を加える)が優秀作の選定にあたる。原則として最優秀案を提示した建築家によって実施設計が具体化されるが、アイデア・コンペの段階で終わるコンペも少なくない。また応募対象を一般に公開するオープン・コンペと、少数の応募者を限定指名するクローズド・コンペの場合があり、そのほか競技を二段階に分けて行う例もしばしばある。

 この種のコンペの歴史は古く、紀元前、古代ギリシアにおいてアクロポリスの神域の建設期に、一般人の競技への参加の道が開かれ、審査も一般の投票で決められた史実があり、ヨーロッパ各国ではコンペによって設計された名建築が多い。

 わが国でも1910年(明治43)台湾総督府府庁舎がオープン・コンペに付されたのをはじめとし、第二次世界大戦前の国家的建造物としては国会議事堂、東京国立博物館などがあり、戦後は東京の国立劇場、京都国際会館、最高裁判所などがある。

[近江 栄]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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